イスクラ薬局(東京)

ブログ日記 | イスクラ薬局 六本木店BLOG

ブログ日記BLOG

血のおはなし③ エイジング/矢留 江里子

「血」のおはなし③

アンチエイジングと血

中国では昔、奏の始皇帝や王室などの権力者は健康で長生きし子孫繁栄のため、永遠の命を追い求め、生涯にわたって不老不死の妙薬や法を探し続けたといわれています。
中医学はアンチエイジング医学、未病を防ぎ最後まで自分らしく生ききるための智慧が詰まっているのです。

さてエイジング(aging)は日本語で「加齢」と訳します。
加齢は生まれてから死ぬまでの時間経過で、誰にでも平等に起こるものです。
本当に防ぎたいのは老化(senescence)です。

老化とは、加齢による生理機能の低下で、食事や睡眠、喫煙など生活習慣が影響し、個人差が大きいと感じます。
40代50代になり何十年ぶりに会った同窓会、男女ともに重ねてきた年は一緒のはずなのに!ということありませんか。

老化の原因は体内の酸化(サビ)と糖化(コゲ)です!

リンゴやじゃがいもの皮をむいて放置しておくと茶色くなってしまうのが、酸化(サビ)です。
こんなことが私達の身体の血管や筋肉、骨、脳など中で起こっているかと思うとゾッとしますね。

もう一つの糖化(コゲ)とは、週末糖化産物といってタンパク質と糖が加熱されてできた物質=AGEsです。AGEsは体内で作られるだけでなく食べ物から取り込まれます。
例えばパンに砂糖と卵、牛乳をたっぷり含ませてこんがりとと焼く。
この美味しそうなこんがり・・が糖化、AGEsの発生です。
AGEsが体に溜まってくると、肌のハリ・ツヤが低下、シミ、シワの美容面だけでなく、動脈硬化や骨粗鬆症、白内障など身体全体の健康に影響を及ぼす物質なのです。

同じ加熱でも蒸す、茹でる、煮るなど油を使わない調理法はAGEsの産生を抑えることができるといわれます。

●サビ、コゲを減らす養生
・ストレスを溜めない、よく笑う
・強い日光を浴びすぎない
・甘いもの(特に白砂糖)を食べすぎない
・食事はよく噛んで腹八分目に
・緑黄色野菜を毎日食べよう
など食事、睡眠、過労、ストレス、サビやコゲの原因と対策としてみてください。

中医学的なサビ、コゲ対策
全身の隅々までいきわたり、体内に栄養分を送り届けてくれる血液とそれを支える血管は、人の健康を支える源といえます。
中医学的にも、この血液、血管を健康に保つことが、体も心も元気になる秘訣と言えそうです。

●血流を良くする
血は全身の細胞に酸素と栄養を供給し、二酸化炭素と老廃物を回収する働きがあります。
身体の隅々まで巡ることで、冷えも疲れもなく、元気に動くことができます。
瘀血が進むと血液ドロドロ、血管壁もボロボロになり、特に血を大量に必要とする脳や心臓などに見合うだけの酸素と栄養を供給しづらくなります。
また腎臓、肝臓は解毒を行う臓器です、老廃物の回収にも影響を及ぼします。

大部分は生活習慣や加齢に起因してきます。

●血の質を良くする
血流が良くなるためには血も充実している必要があります。血にはいろいろな情報が詰まっています。中医学でいう「血(けつ)」は全身にえいよう精神、思考、意識をも司る、という考えがあります。血が不足している状態では、イライラや不安、不眠などの原因にもなるのです。
飲食物の栄養を消化吸収し、新血を生み出していかれるよう、胃の働きをよくし、腸内環境を整えることが大切です。

5年後10年後も健康でいるために、血を充実させ、血管力を強化してサビ、コゲに備え、いつまでも若々しく元気に過ごしましょう。

2020/12/16

月経の小話 /加藤 百合子

こんにちは 加藤百合子です。
今年も終わりに近づいてきました。気温も下がり、手袋をしたくなりますね。
年末からの開始になりますが、婦人のお話を再開したいと思います。
月経は本来毎月のでき事ですので、女性には、いつのまにか体の健康指標みたいになっています。気づかずに生じている事もあれば、悩んでいる方もいらっしゃると思います。
“月経の小話”、について、東洋医学的な観点から幾度かお話していきたいと思います。では、今回のテーマは・・・

○ ○ 月経量 ○ ○

月経の量が今月多いかなと思われたことはありませんか?
また、月経量が今月だけ多くても、以前にも同じことがあると気にされない方もいらっしゃると思います。
そうです。 気にする時は、量の多い月が続いていることが多いです。

いろいろな原因がありますが、
これは、気持ちが落ち着かないことでも生じます。

例えば。。。

  • その月がとても仕事が忙しくて、気持ちが落ちつかなかった
  • 家族や友人の心配事で話を聞いたり、自分も考えさせられた
  • 自分のことをがいろいろ悩やんでしまい、気持ちがふさがることが多かった

    など

    感情の動きと月経の状況は東洋医学的に関連性があると言われています。
    感情の動きが悪い時は、気持ちの気の動きが悪くなるという表現になります。
    元気があると、体はハツラツと動けます。
    これは、気が動いてくれることで、
    必要な成分が行き渡るように血液も流れ、
    各臓器や筋肉が動いてくれます。
    気の動きが悪くなると、血液の流れも悪くなるということです。

    ここからは東洋医学のユニークな考え方だと思いますが、
    血液の流れが悪くなると、
    子宮に入ってくる経脈で血腋の流れが悪くなり、
    流れなくなった分がたまり、
    月経の周期にあふれてしまうのです。

    こういう時の月経は量が多く、かたまりのようなものも出ます。
    中には、ふらふらっと立ちくらみのような症状がある方、
    おなかの痛みや頭痛がつらい方もいると思います。
    今のような冬の初めは手足の冷えが強くなり、
    しもやけを起こす方が見うけられます。
    月経量の多い症状がひどくなれば、
    西洋医学的な原因にも結びつきがみられれるようになります。

    前述のように気持ちだけでも大変なのに、量が多いことで不調があると
    さらに気持ちもつらくなるものです。
    気になると思われる時は、悩まずにどうぞご相談ください。

2020/12/06

中医学から養生 冬の養生/加藤 百合子

こんにちは 加藤百合子です。
師走になり、私は1年があっという間に過ぎた感じがしています。
みなさまは、どんな1年でしたでしょうか。

今回は中医学から離れ、お魚のお話です。
12月の魚といえば、鰤(ブリ)ではないでしょうか。ブリはアジ科、稚魚から4~5年で80cm以上の大きい魚に成長する冬に美味な魚です。面白いのは成長サイズと地域で、名前が変わること。

・関東では
ワカシ→イナダ→ワラサ→ブリ
・関西では
ツバス→ハマチ→メジロ→ブリ

という具合に。出生魚と言いますね。

武将が元服で名前を変えた事に似て、出世昇進のお祝いに、新年に、東はサケを贈答し、西はブリを正月料理に用いてきました。我が家のおせち料理もブリをお刺身や焼き魚で食べる習慣があります。寒ブリは特に良好な蛋白でおいしいです。祖母は年末にぶり1本を逆さにつり、お正月の間に必要なだけ切って料理していたようです。戦前は相模湾近くで捕れ、現代は日本海側ですが、日本にしかいない魚だそうです。

最後に魚のユニークな小話をご紹介。
本当はしていないご主人の網打ちを奥様に伝えるため、使用人の権之助さんは魚屋で購入し網打ち魚を説明します。“始めに東京湾から行進してきたのがニシンとスケソウダラ、次は、はぐれないようにわら通しで泳いできた団体の目刺し、次はタコがガタガタ震えていたから風呂に入れたら真っ赤になり、最後に来た蒲鉾は泳げなくて板につかまっていました!”   何とも(笑)。

コロナに負けず、良いお年をお迎え下さいませ。

2020/11/30

つれづれ中医学/鮎澤 婦佐江

11月、茶室は春夏の「風炉」から畳の下の炉を開き
「開炉」のしつらいになり、秋冬の趣へと変わります。
そしてこの季節、時に心をもの悲しくかきたてます。

中国最古の医学書とされる「素問」。
この中に記述されている秋の養生法、「この季節には志をやすらかにし、成し遂げられなかった志を悔やむことなく、冷えを受けて肺臓を傷つけることのないように注意しなければならない。
この養生法に逆らえば、肺を傷つけ病を引き起こす」とあります。

人間の人体や精神も、「人に五臓(肝心脾肺腎)ありて五気に化し、怒喜憂悲恐を生ず」と五行の運行を説明しています。
「肺」は、皮膚を含む呼吸器系全般と血液と水分を全身に巡らせる働きがあり、五行の関連性は、秋に旺盛になり、燥を嫌い、鼻に不調が出やすく、感情は「悲」となります。

悲観的になったり、些細なことにこだわって視野が狭くなっているのに気づいたら、大きく深呼吸を‼
楽しいことに意識を向けて、前向きな気分に‼

消化吸収を高めることは、肺の力を増強します。
肺における五穀は「米」
平安時代、精白米を「姫飯 ひめいい」と呼んだ
そうです。炊き立ての白飯は美味い。

読売新聞 編集手帳 “マチネの終わりに”平野啓一郎
「人は変えられるのは未来だけだと思い込んでる。だけど、実際は、未来は常に過去を変えてるんです。
変えられるとも言えるし、変わってしまうとも言える。過去は、それくらい繊細で、感じやすいものじゃないですか?」

2020/11/17

血のおはなし②/矢留 江里子

「血」のお話②

生理をデトックス期間と考える

女性は思春期に初経を迎えてから閉経まではおよそ35年間、妊娠、出産、授乳期以外、
ほぼ毎月休むことなく生理を繰り返すことになります。
生理の前は胸が張るし、便秘、過食、むくみ、頭痛など、PMSの症状がひどくなる!
生理になると生理痛、めまい、ふらつきなど不調が耐えない!
月の半分を憂鬱な気分で過ごすとおっしゃる方も少なくないと思います。

生理なんて面倒くさい!憂鬱なんて思っている方!
生理はプチデトックス、って考えてみたらいかがでしょう。

●デトックスに最適期
生理が始まると、体内に溜まった老廃物や毒素を排出し、デトックス効果が高まる時期となります。この時期には身体を冷やさないようにして骨盤内の血流を良くしてあげましょう。
冷たいものの食べすぎ、飲みすぎは控えましょう。
生理痛がある方は温めることで痛みが軽くなることがあります。

生理のあとは髪や肌も潤い、お肌の調子もよく女性の魅力を増す時期といわれます。
排卵までは卵胞ホルモン(エストロゲン)の分泌が続くのでデトックス期と考えてもいいでしょう。
精神的にも安定している時期ですから、ダイエットを集中して頑張る方には絶好の期間と言えます。
3食バランスのとれた食事を心がけ、いつもの運動量より多めに身体を動かし、活発に動いてみましょう。

●デトックスに向かない期間
排卵が終わり高温期になると、黄体ホルモン(プロゲステロン)が分泌され、子宮内膜を厚くします。水分、脂肪、血液など代謝も悪くなり、溜め込む時期になるので、体が重だるく便秘、むくみ、過食が起こりやすく、体重が増えやすい期間となります。

イライラ、憂鬱‥PMSの症状に個人差はありますが、心も不安定になる時期です。
リラックス出来るよう軽い運動やストレッチなど、気分転換をして気の巡りを良くするように心がけましょう。

辛い、面倒だと思っていた生理も、考え方を変え、過ごし方を変えてみると憂鬱から解放されるかもしれません。

2020/11/10

イスクラ薬局の運営会社情報

運営会社 イスクラ産業株式会社(英文会社名:lSKRA INDUSTRY CO., LTD.)
本社所在地 〒103-0027 東京都中央区日本橋一丁目14番2号
設立年月日 1960年3月1日
事業概要 ロシア・CIS諸国・中国との医薬品、医療機器、化学品の輸出入
中成薬(中国漢方製剤)、健康食品、スキンケア製品の製造、販売