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女性に多く見られる甲状腺の病気② / 鮎澤婦佐江

「涙は人間がつくる一番小さな海である」—アンデルセン

中医学では、「肝開竅目」ストレスを受けやすい臓器「肝」は目に開竅するといわれ、五液は「涙」を指します。感情の高ぶりで流す「情動の涙」涙には、ストレスホルモンと言われるコルチゾールを低下させる作用があると言われます。

甲状腺ホルモンの量が増えすぎた状態:甲状腺機能亢進症
甲状腺ホルモンの量が低下する状態:甲状腺機能低下症
に対する漢方ケアを「肝(かん)」からみていきます。

【甲状腺機能低下症】
「慢性甲状腺炎(橋本病)」が主な要因、自己免疫疾患の異常によって甲状腺が炎症を起こす。原因ははっきり
しませんが、ストレスも影響していると考えられます。

甲状腺機能低下症の主な症状
・疲労感
・むくみ
・無気力
・冷え
・眠気
・月経異常
・食欲がないのに体重が増える
・汗をかきにくい・・・

イライラしやすい 肝(かん)うつタイプ
ストレスをコントロールする「肝(かん)」
肝はストレスに弱い一面もあります。

症状
・イライラ
・落ちみやすい
・情緒不安定
・憂うつ
・涙もろい
・胸苦しい
・喉がつまる
・寝つきが悪い・・

食養生
・ゆり根・牡蠣・小豆・ウコン・五味子・栗
・ミント・玫瑰花茶・・・

【甲状腺機能亢進症】
「肝」は、体内の「気(エネルギー)」の流れをスムーズに保つ働きがあります。
過剰なストレスを受けると、気の流れが滞り、体内にエネルギーの停滞が起こり、余分な熱がこもってきます。
肝の経絡は、首筋を通るため、目や甲状腺など上半身に起こりやすくなります。

甲状腺機能亢進症の主な症状
・頚部の腫れ
・眼球突起
・手の震え
・動悸
・脈が早い
・寒がり
・汗が多い・・

イライラ・怒りっぽい 気の停滞タイプ

症状
・イライラ
・怒りっぽい
・興奮しやすい
・情緒不安定
・過食
・顔の紅潮
・頭痛
・口の渇き
・口の苦味
・月経不順
・月経前に症状が重くなる・・

食養生
・香菜・ミント・カモミール・ジャスミン・セロリ・クレソン
・菊花・トマト・イチゴ・筍・キュウリ・夏みかん・・・
アルコールや辛いものは、体内の熱を助長するので控えめに。

抑え込まていた感情は「泣く」ということで発散され、その後冷静な自分に会うことができます。
小さな海に流しましょう‼

【あわせて読みたい】
女性に多く見られる甲状腺の病気①

2021/06/05

染織と薬草 / 車田 光穂

こんにちは!車田です。
まだ5月だというのに、東京はもう梅雨入りしたかのような日々が続いておりますね。
爽やかな青空を臨みたいところです。

今日は、染織と薬草についてのお話です。

薬を飲むことを「内服」と言いますが、なぜ「服」という言葉が使われているのか、ちょっと不思議な感じがしませんか?
由来を調べると、中国の古い書物である「山海経」が出てきました。その中で、薬草などを衣服のように身にまとい病気の原因となる邪気を防ぐことを「外服」、体の中に入れて体内で邪気を防ぐことを「内服」と言い表しています。
古代人は病気を悪魔の仕業と考えていたため、悪魔の嫌がるグロテスクなものや嫌な匂いのするものを身につけたり(外服)飲んだり(内服)すれば防げると考えたのでしょう。

その流れから、染織には昔からよく薬草が使われておりました。江戸時代、染家といえば藍染を主とし、紺屋とも呼ばれていました。この藍、日本ではタデ科のタデ藍で作られるのが主流となっておりますが、皆さまおなじみの「板藍茶」の板藍根(アブラナ科 ホソバタイセイ)からも藍を作り出すことができます。ヨーロッパではこちらを用いることが一般的です。

板藍根は風邪予防のお茶として飲まれておりますが、染料として使っても、虫よけや邪気払いになります。皮膚に慢性炎症があるような場合にも、藍染の衣服が良い場合があり、まさに外服としての意味を持ったものとして現在も使われています。

薬草は、飲んでも染めてもその持っている力を発揮してくれます。植物の力はすごいですね。今年もそろそろ藍の収穫が始まります。

2021/05/26

月経の小話② / 加藤百合子

こんにちは 加藤百合子です。

もう、緑色の葉桜になりましたが、今年の桜の花はきれいでしたね。
通勤する途中に小さな木ですが、毎年豪快に咲く街路樹があります。
見あげれば、感染という大変なでき事を知らないとばかりに、
今年も桜がりっぱに咲いていました。

婦人のお話第2回目は、月経量のつづきです。

 

月経が始まる前、量の少ない出血が長く続きます ○○○

または

月経が途中からずっと少ない量が続いて、終わるのに2週間かかりました ○○○

そんな経験がある方はいらっしゃると思います。

 

血液がたまるところやその周りの膜は、通常、必要に応じて出る以外は、それ以上漏れないようにとどめています。
東洋医学でも、血は、その管の中をあふれないように流れていると考えられており、
この役割は、東洋医学の用語で気によって行われていると考えております。

この気の機能が弱くなると、血は本来あるべき所からあふれたり、もれたりするというのです。

月経は、おおよそ5日から7日間です。
それ以外に、月経が継続する期間として、月経前や月経後にある場合は
それは、もれている、とどめられてない という状態で、

気の力が不足していることになります。

 

気の力が不足する状態って、日常でどんな時でしょう。

大きい病気をした時は、健康な時よりとても疲れやすくなりますね。

健康な日常の中ではどうでしょう。

全般的に元気がない状態と言えます。

体がとても疲れていたり

考える事や悩む事が長い

よく眠れない日が多い

お食事の量が少ない

という時、元気はだんだんとなくなっているのではないでしょうか。

睡眠と食事、まず、見直してみることは、大切そうですね。

月経の小話①

2021/05/15

中医学から養生~5月の養生~/加藤 百合子

こんにちは 加藤百合子です。5月は菖蒲がきれいですね。
漢方で用いる菖蒲とは葉の文目模様から名付けられたアヤメです。民間療法の一つに、菖蒲の根(菖蒲根)をおろして打ち身にすりこんだり、創傷に菖蒲の湯を用いたりしていたようです。

日本の端午の節句は、中国の端午節から伝わります。中国は旧暦5月5日を重五といい、奇数月の数字の重なる日を無事であるよう、子供も大人も無病息災を祈りお祝いするそうです。日本では、年の始まりの午の月、午の日に菖蒲やヨモギを軒につるしたり、屋根に吹いて、邪気を払ったといいます。

日本書紀には、狩猟の姿で、薬草刈りをする日“くすりがり”とも記されているそうです。アヤメの葉がかっこいい剣状なので、武のイメージが強く、奈良時代になると、武の行事として武官の騎射や、子供たちが作りかぶとや刀でいくさごっこをするようになり、江戸時代には男児の節句と尚武や魔除けに変化していきました。関東で食べる柏餅の柏の葉は、古い葉が落ちないことから、子孫繁栄を投影させた武家社会の心意気がみられます。

“くすりがり”と記されていたように、5月は旧暦で夏、昔は衛生が悪いので疫病の流行が恐れられ季節で、厄除けとともに病よけを望まれたようです。
柱の傷で背比べをする兄弟の歌のように、男児だけでなく、こどもの1年の健やかな成長を願い祝う現代の節句を、菖蒲を飾り、柏餅で過ごしてみようと思います。

2021/05/08

女性に多く見られる甲状腺の病気① / 鮎澤 婦佐江

こんにちは。鮎澤です。

薬局内でのご相談時、多彩な身体の不調や症状を訴えられる女性が多いです。
倦怠感、無気力、冷え性、頭痛、頭重感、睡眠障害、動悸、多汗、便通異常などの身体的症状や
イライラ、憂うつ、不安感などの精神的症状をよくお聞きします。

こうした不調は、年齢や体質、環境のせいと思われがちですが、気を付けたいことは、意外な病気が潜んでいることです。

今回、女性に多い甲状腺の病気をその症状から中医学でみていきます。

ただし、症状が重篤な場合、ホルモン治療が必要なこともあり、医師の診断を受け、適切な対処をすることが大切です。

甲状腺は、のどぼとけのすぐ下にある内分泌器官。
ここで作られる甲状腺ホルモンは、全身(脳・臓器・骨・筋肉・皮膚)の新陳代謝を活発にする働きがあり、その量に異常が起こると心身の活動に様々な影響が現れます。

甲状腺ホルモンの増えた状態:「甲状腺機能亢進症」
甲状腺ホルモンの低下した状態:「甲状腺機能低下症」

甲状腺機能低下症の主症状
倦怠感・無気力・昼夜を問わず眠い・記憶障害・冷え・むくみ・汗をかきにくい・食欲がないのに体重が増える・便秘・月経異常など

中医学では、甲状腺機能低下症の主症状を体内の「気」エネルギー不足「気虚(ききょ)」と考えます。

「気」は身体の活動を支えるエネルギー源(やる気、元気、食い気・・)となるため、不足すると疲れやすい、やる気が出ないなどといった不調を起こしてきます。

気虚の症状
・疲労倦怠・無力・胃腸症状・眠気・息切れ・風邪をひき易い・むくみやすい・舌の肥大・顔色が白いなど

「気」を生む源となる「脾(ひ)胃(い) 消化器系」を整え食事から栄養を吸収すること。

「気」を養う甘味・温性の食材を‼
米、大豆製品、カボチャ、ジャガイモ、豚肉、鶏肉、リンゴ、ナツメ、きのこ類など

他の症状のタイプには
・ストレスによる気の停滞
・気や血の不足
・血行不良
などがあります

2021/04/23

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事業概要 ロシア・CIS諸国・中国との医薬品、医療機器、化学品の輸出入
中成薬(中国漢方製剤)、健康食品、スキンケア製品の製造、販売