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百合子先生の婦人科講座 月経前って? No.2
いよいよ雨がふり梅雨に入りました。あじさいがきれいに咲いてますね。
ここ数年空梅雨が続いていますが、今年はどうなりますでしょうか。
梅雨の気候の特徴は、空梅雨でも変わらない湿気であり、晴れていても、皆さんが不快を感じることになります。
さて、月経前のお話、第2回目はめまいです。
“月経前日はふらふらとめまいがして、頭も体も重く、ひどいときは1日寝ていることがあります。”
このようなお話をされる方に、この時期はいつもより多く出会います。
他に、胸のつかえを感じる方もあり、つかえがひどくなると気持ちが悪くなり、吐いてしまいます。
頭が重く、めまいを感じる症状を頭暈沈重感といいます。
プールからプールサイドに上がる時、全身的な重く沈む感じを皆さんも体験したことがあると思います。
そのような感覚が頭部に感じている状態と表現できます。
プールの中は水であるように、原因は体の中の処理できない余計な水分であり、
中医学で表現すると 痰 と言います。
体の水分を処理することが弱い方は、血行悪くなっている月経前も、
痰ができやすく体の中の循環も悪くなります。
頭部の循環は酸素の多い血液が循環することで正常な動きがなされます。
これは西洋医学も中医学も同じ考え方で、
体に痰が多いためにきれいな水分や血分が頭部などの上部へ上げにくくなり、
ふらつきを感じてくるとめまいへと変化してきます。
頭暈沈重感の状態は眩暈が生じる原因の一つとなります。
睡眠を良くとり、適度な消化のよい食事をとるようにするなど、なるべく湿気の環境を減らすことをお勧めします。
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2019/06/08
季節からみる皮膚シリーズ② 初夏の紫外線ケアが10年後の肌を変える
こんにちは。車田です。
令和になりましたね。気持ちの良い風が吹く季節になりました。最近私は近くの公園まで早朝ランニングをしております。早朝に見る低い位置の太陽光はまだ柔らかいのですが、昼間の太陽光はやはりとても強いです。そろそろ気をつけなくてはならない、紫外線。老化の原因の約8割が光老化と言われています。今現在のケアが10年後の未来の肌をつくっています。シリーズ第二回の今回は、紫外線ケアについてです。
【紫外線の注意期間】
紫外線が、一年の中でもっとも強くなるのが5~8月、時間帯としては10~14時となっています。5月から注意レベルに達し、7月がピーク。つまり、6月など梅雨の時季ですら、5月よりも紫外線の量は多くなっているのです。また、日本列島においては、南に行けば行くほど、紫外線も強くなりますので、場所の把握も重要です。
出典:気象庁
【紫外線の種類】
紫外線には、UV-A(紫外線A波)、UV-B(紫外線B波)、UV-C(紫外線C波)の3種類があります。この内、UV-Cに関しては、オゾン層に吸収されるので私達が生活する地上まではやって来ません。気をつけなくてはならないのが、UV-AとUV-Bです。
- UV-Aとは
・別名『生活紫外線』紫外線の約90%を占める
・ピークは5月
・波長が長く、肌の奥深く(真皮層)に到達する
・PAの高い日焼け止めで防ぐ
・じわじわ作用してシワやたるみなど、肌老化の原因となる
- UV-Bとは
・別名『レジャー紫外線』
・ピークは7月
・波長が短く、肌の表面(表皮)で炎症を起こす
・SPFの高い日焼け止めで防ぐ
・すぐに作用してシミや色素沈着の原因となる
【外側からのケア】
- 予防対策
外側からのケアとして、日焼け止めをきちんと使うということがあげられますが、日焼け止めの成分が肌に負担をかけることも往々にしてあります。紫外線吸収剤、ナノ粒子、界面活性剤、防腐剤、添加剤(着色料、保存料、香料など)、これらに気をつけて選びましょう。日焼け止めの作用があると言われている植物油もいくつかありますが、実際の効果の程は確実なものとは言えません。ですが、市販の日焼け止めを塗る前に、植物油を塗ることで、肌の保護や保湿、落としやすくなるという利点がありますので、サブ的役割として使うのはありかと思っています。
- 日焼けしてしまったら
まずは、速やかに冷やすことです。炎症を沈めて、潤すこと。これに尽きます。お使いの化粧水をコットンにたっぷりと吸わせて、肌の熱感が落ち着くまで、パックし続けます。化粧水をそんなに大量に使えない!という方は、リスブランのジネンミストやアヴェンヌなどのように限りなく天然の水に近いものと混ぜて、薄めて使うのもありです。コットンが乾いてきたら、外側からスプレーしながら使えるものだとよいです。赤みが引いてきたら、いつもお使いの化粧水でたっぷりと保湿をしてください。
普段から言えることですが、肌には与えることよりもきちんと落とし切ることが重要と言えます。なぜなら、人間の細胞は自分で自分を潤す力をもっているから。ただ、何かしらの皮膚疾患で皮膚表面の細胞が傷ついている場合、そして内側から栄養を補充できていない場合は、しっかり保湿しなければなりません。そして、肌は必要以上にこすらないことが重要です。マッサージする際はオイルやクリームなど滑りの良いものを必ず間に挟むこと。
こすることで色素沈着させてしまう場合もあります。
【内側からのケア】
中医学的に対処するなら、肌代謝を上げて、養血・活血・補腎することが重要です。おすすめのものとしては、抗酸化作用があるといわれている、沙棘(サージ)の実から抽出されたオイル。こちらは服用しても良いですし、日焼けした箇所に直接パックしてもよいです。他には、ハトムギ茶(生薬だとヨクイニン)で肌代謝を上げると、日焼けで傷ついた細胞をしっかり押し出していってくれます。
他に、肌に良いとされる生薬には、哈士蟆(ハシマ:カエルの輸卵管)や真珠、白きくらげ、などもあげられます。
補腎薬の種類はいくつかあり、体質によっておすすめするものが変わってきますので、気になる方はお近くの漢方薬局などで薬剤師か登録販売者にお尋ねください。
【まとめ】
シミやシワは現在の状態がよくても、年齢と共に、必ず増えていくものです。あまり神経質になってしまうのもどうかと思いますが、肌はそれなりにお手入れをしてあげていると、それがきちんと反映される部分でもあります。さんざん光老化について書いてきましたが、個人的には、アンチエイジングより、エイジングにおいて、いかに自分が心地よい落とし所をつくるかだと考えています。皆様も、自分らしい年齢の重ね方を、どうぞ楽しんで下さいね。
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もーりー先生の月経前大人ニキビ対策講座
こんにちは!もーりーこと鮎澤です!
今回は慢性的でしつこい大人ニキビについてお話します。
大人ニキビは18歳から40歳の女性の約50%の悩みのタネ!!
思春期のニキビが「Tゾーン」にできやすいのに対し、大人ニキビは「Uゾーン」口もと、顎の周辺、首、頬などにできやすく、治りにくいのが特徴です。
大人ニキビの原因は
- 月経周期(月経前などのホルモンバランスの乱れ)
- 過度のストレス
- 不規則な生活
- 睡眠不足
- 疲労などによる新陳代謝の悪化
- 血行不良
- 糖分、塩分、刺激(激辛など)の多い食事
- 角質層のバリアの低下(肌の乾燥)
- 化粧品の選択
- クレンジング不足
などが挙げられます。
中医学では、体内にこもった熱が原因と考え、原因となっている内臓のトラブルを見極めて対応していきます。
また大人ニキビは、ホルモンや月経周期とも深い関わりがあり、周期に合わせた対策も必要です。
さらに婦人科系の疾患を示していることもあるので、しっかり対応していくことが大切です。
【月経前の大人ニキビについて】
女性の大人ニキビは、月経周期と深く関わり、月経前に増えたり、悪化したりするケースが多いです。
高温期(排卵から月経開始まで)は、女性ホルモン(プロゲステロン)の分泌が高まり、カラダに熱がこもりやすくなります。さらにこのホルモンは、皮脂の分泌を高めて大人ニキビをできやすくします。
月経前の大人ニキビを中医学的に考えると
- 肝経湿熱(かんけいしつねつ)
- 肝経うつ熱(かんけいうつねつ)
の2つに分けられます。ちょっとむずかしい言葉ですが、簡単に説明させていただきます。
「肝」は、カラダの中でストレスと深く関わっている臓器(ぞうき)のひとつです。体内の「気(エネルギー)」の流れをスムーズに保ち、ストレスをコントロールする働きがあります。
また、カラダに栄養を与え、精神を安定させる「血」の貯蔵庫でもあります。
この「肝」の機能が低下し、ストレスをうまく発散できず
- イライラ
- 落ち込み
- 胃痛
- 不眠
- ニキビ
などの不調につながります。
また、元気の源である「気」は、胃腸が消化吸収する食事の栄養から生み出されます。遅い食事、アルコール、糖分・塩分の多い食事、ピリ辛の食事(激辛)、ダイエットなどは胃腸を傷める原因となり、きれいな健康な肌を望むことはできません。
①肝経湿熱(かんけいしつねつ)とは?その対策は?
糖類・辛いもの・肉類の嗜好により胃腸に余分な水分が溜まり、その水分が熱を持ち、さらにイライラなどの「肝」の熱とともにトラブルを引き起こしている状態です。ビールや冷たい飲み物、脂っぽいつまみを摂りやすい傾向があります。
気になる症状
- 月経前のニキビで、痒みを伴うことがある。
- 圧すると乳白色の液体を排出、酷いと化膿しはれ物をつくる。
- 月経周期の短縮
- 経血量も多い
- オリモノが黄色く、粘る。
- デリケートゾーンの痒み
- イライラ
- 腹が張る
- 胸苦しい
- 食欲不振
- 口の渇き
- 口が粘る
このような症状がいくつか当てはまれば肝経湿熱の可能性が高いです。
食養生
トマト・ナス・すいか・とうがん・アサリ・ワカメ・とうふを食べると良いです。
脂っぽい物や肉類、ピリ辛、アルコール類は、体に熱が溜まりやすいのでホドホドに‼
②肝経鬱火(かんけいうつか)とは?その対策は?
イライラやウツウツといった精神状態が長く続き、「肝」の「気」の巡りが停滞して熱が発生した状態です。
気になる症状
- 月経前に顔面に丘疹や黄白色の小膿疱が出現。
- 月経前のイライラ、PMS
- 乳房が張って痛い
- 月経不順
- 便が硬い
このような症状に何個か当てはまれば肝経湿熱の可能性が高いです。
食養生
ミント、柑橘類、クレソン、春菊、香菜、セリ、三つ葉、タケノコ、たらの芽、ジャスミン、カモミール、菊花茶など…
食材の香りを使ってリラックスを‼
ニキビは根本的に内臓から治すことがとても大切です!自分で治すことが厳しい場合はぜひ漢方薬局に起こしください。
もーりー先生の過去の記事はこちら↓
2019/05/14
もーりー先生の【見た目年齢を若くする】講座
こんにちは。もーりーこと鮎澤です!
女性の見た目年齢は、肌や髪の質が大きく影響します。同年代で10歳差の老け感…辛いですよね。
肌のカサカサ、シワ、シミ、たるみ、髪が細くパサつく原因は気と血の不足が原因と考えられます。
気は気力や体力のことであり、カラダのエネルギーを指し、血はカラダを栄養し潤いを与える作用があります。
肌のカサカサ、シワ、シミ、たるみのない肌やコシのある髪を保つためには、「気」+「血」のエネルギーを補うことが大切です。そして若さをキープする 鍵はこれにつきます。
4000年の歴史を誇る漢方(中医学)の知恵や養生法は、スタンダードだけどさびることなく進化し続けています。
肌や髪もひとり一人の体質の見極めが大切です。その上で、漢方の知恵や養生法を拝借しましょう。
「女性の体は7年周期で変化する」 ~ 年代別 肌と髪について ~
中医学では女性のカラダは7年周期で変化すると考えられています。7年ごとにどのように変化するのかを詳しくみていきましょう。
- 28~34歳 大人ニキビ、肌の乾燥、抜け毛が目立つ、白髪が生えてきたら気血不足のサイン。
- 35~41歳 小じわ、くすみ、乾燥肌、目の下のクマ、髪のボリューム低下、白髪が発生します。 「血」不足が原因で血行不良も発生しやすくなります。
- 42~48歳 消えないシミやシワ、髪が細くなりボリューム低下、白髪にカラーリングすることが増えますね。そして「気」が滞りがち、やる気がでないなどの症状が発生しやすくなります。
- 49~55歳 おでこや目尻のシワ、ほうれい線のシワが深くなる、皮膚が硬くなる、頭部の地肌がみえてくる。「気」「血」が不足して滞り、老化を意識しはじめる。
シミ・くすみについて
中医学的に、シミはストレスや気分の落ち込みなどが原因で、血液がドロドロになり血行不良を起こすことが主な原因と考えます。また血行不良を起こす原因に「気」の不足や肝や腎といった女性ホルモンに関与する臓腑の働きの低下も肌に影響を与えます。要するに
血液の巡りを良くすること
が見た目年齢を若く保つ秘訣です。
では血行不良のサインにはどのような症状があるのでしょうか?そして対策はあるのでしょうか?
血行不良は美容にどのような影響を与えるか?
全身に栄養や酸素、潤いを与える「血」の巡りが悪くなると、顔色が暗くなります。具体的には
- 肌の血色が暗い
- くすみが出やすい
- 目の下のクマも目立つ
などの症状が発生します。さらに以下のような全身症状が発生する場合もあります。
- だるさ
- めまい
- 立ちくらみ
- 肌の乾燥、枝毛、切れ毛
- 爪が薄い、割れやすい・縦筋が入る
- 月経痛がある
などです。この症状にいくつか心当たりがあれば、血の巡りを良くしたほうがよいでしょう。
全身の血行を促し、顔の血流を良くするにはどうしたらよいか?
では、血行不良を改善するにはどのように生活するのがよいか、具体的にお話します。
- 長時間座りぱっなしや同じ姿勢でいるときは、1~2時間毎にカラダを動かし血流の滞りを防ぎましょう。
- 洗顔後や入浴時に湯に浸したタオルで、2回ほど顔を蒸し、最後に冷水で毛穴を引き締めます。
- アゴ→頬→額へと軽くトントンと優しくタッピングする
カラダを動かすことで全身の血の滞りを防ぎ、顔を蒸したあとで冷水で引き締めることで1~2時間後の血流を良くし、タッピングで血管や神経が刺激され更に血流を良くします。
食生活はどんなことに気をつければ良いか?
揚げ物や甘いお菓子の習慣摂取や連用を控えましょう。そして血流を促すお茶(ハイビスカス、ローズヒップティー、玫瑰花茶)、血流を良くする食材(トマト、パプリカ、黒きくらげ、ショウガ、セロリ、パセリ、ラッキョウ、ニンニクの茎)、血を補う食材(ナツメ、プルーン、クコの実、いちじく、くるみ、黒豆、黒ゴマ、レバー、ニラ)
などを食べるように心がけると良いです。
でもこればかり食べてくださいという意味ではないです。「血」を補うには、バランスの良い食事が一番です。
最後に
現代女性は、戦後の食料不足時代よりも栄養状態が悪いそうです。
20代の女性の栄養摂取量が
1950年 2098kcal→ 2013年 約1600kcal
日本は、BMI 18.5以下(普通18.5~25未満)の「やせ型女性」の国際比較では食料事情が悪いインド、カンボジア、インドネシアなどの国々とともに「ワースト10」に入っています。
体をつくる基本の栄養素、タンパク質の1日の摂取量は
- 肉と魚それぞれ約100g
- 牛乳やヨーグルト約200ml
- 豆腐約1/3丁
- 卵1個
これ4つを摂取することが望ましいです。
エッーと思いますね。
なかなかこれだけの量を摂取してる人は少ないと思いますが、美容のため、健康のために摂取すると良いですよ!
また夜更かしや寝不足は、「血」や「気」を消耗しますから、遅くとも12時前には寝る習慣を…
次回は月経前の大人ニキビについてです。
もーりー先生の過去の記事はこちら↓
2019/05/14