イスクラ薬局(東京)

ブログ日記 | イスクラ薬局 六本木店BLOG

ブログ日記BLOG

紫外線と睡眠にガンを抑制する効果が? 睡眠と日光の意外な関係

皆様こんにちは。六本木店店長の櫻井です。皆様のGWはいかがだったでしょうか。私は人生初の菖蒲湯に入ったり、谷中銀座で話題の日暮里・谷中地域を足がおかしくなるまで歩き回ったりしたり、家族とおいしいものを食べに行ったりしました。素敵な休暇を過ごせた方、休み明けのお仕事お疲れ様です。GWもバリバリ仕事だった方、大変ご苦労様でした。

 

湯に浮かべた菖蒲:菖蒲には揮発性の芳香成分があり、気持ちを落ち着かせたり、痛みを和らげたり、胃腸を元気にしたりする作用があるとされています。

 
さてさて、日ごろ、Twitterやこのブログなどで、「健康のために夜はちゃんと寝て、朝はカーテンを開けて日の光を浴びてください」というお話をさせていただいていますが、先日NHKさんの「病の起源」という番組で、それを裏付けるとても興味深い内容を放映していたので、そのことについてブログを書いてみたいと思います。
私が見た回は、日照時間が少ない地域に住んでいる人とガンの発生率に相関性がみられ、さらに夜間、人口的な光に暴露されている状態では、ガンの発症率が高まるという内容でした。

 

日の光でつくられるビタミンD

ガンと日の光のお話をするには、まずビタミンDについてお話しなくてはいけません。
ビタミンDは、脂溶性の微量栄養素で、私たちの体の中では血中カルシウム濃度に関わっています。ビタミンDの欠乏症は、くる病や骨粗しょう症など、骨の弱体化による疾病が有名ですが、その他、高血圧や冬季鬱、歯周病、結核、末梢動脈疾患、そしてガンについての関連性も近年指摘されています。
ビタミンDは不思議な″ビタミン″で、紫外線を浴びることで身体の中で合成することが出来ます。推奨では、午前10時から午後3時の間に5~30分日光浴をすることで、必要量を補えると言われています。紫外線量は一年を通して変化するため、一般的に夏季のビタミンD血中濃度は高く、日照時間の少ない冬季には減るとされています。また、年間の日光照射が少ない高緯度の地域では、体内のビタミンD濃度が低いという報告もあります。
ビタミンDは、食べ物からも摂取することが出来、しらすや紅サケ、イワシ、サンマ、マグロなどに多いとされています。ビタミンDは、魚の油に多く含まれているので、それらの摂取量が少ないアメリカなどでは、ビタミンDの摂取はビタミンDが添加された牛乳やオレンジジュースなどの強化食品からがそのほとんどを占めており、カナダなどでは、牛乳やマーガリンにビタミンDの強化が義務付けられています。
しかし、食物からだけでは十分に吸収することが難しく、例えば潜水艦の乗組員は、一日に必要な量の数倍ものビタミンDを摂取していても、適切に吸収できていないという報告もあるそうで、ビタミンDの維持には、日光を浴びることがとても大切な要素だと考えられています
 
少し前までビタミンDの欠乏についての研究は、骨に関するものがそのほとんどでした。ビタミンDが足りないと、骨が弱くなったりスカスカになってしまったりして骨折の危険性が高まるので、カルシウムと一緒にビタミンDも摂りましょうというものでした。しかし、2004年ごろからビタミンDの不足と癌の関係性が指摘されるようになってきました。

 

北海道の朝焼け

ビタミンDと大腸ガンの関連性

日本国内で見てみると、東北や北陸地方と四国や九州などを比べた場合、大腸ガンの発症は日照時間の少ない地域の北陸や東北地方で多く、アメリカで見てみても、ハワイや南部、フロリダなど、日光がたくさん当たる場所よりも、北部や北東部の方が大腸ガンの発症率は高くなっています。これらをみて、一概に日照時間とガンを結びつけることは出来ませんが、日光によってつくられるビタミンDとガンの発生率の間には、何らかの関連があるということが考えられます。
では、それらを裏付ける以下の研究報告をみてみましょう。
 
55歳以上の女性を対象とした研究で、ビタミンDとカルシウムのサプリメントを摂っている方とそうでない方を比べた場合、77%もガンになるリスクが軽減されてたという報告があります。
After excluding cancers that were diagnosed during the first year of follow-up (cancers that were probably already present before the study began), women given vitamin D and calcium had a 77% lower risk of cancer than women given placebo.″(Vitamin D Linked with Lower Cancer risk/ American Journal of Clinical Nutrition)
 
上記はアメリカでの研究報告ですが、国立がんセンターの研究によると、日本人では、ビタミンDの不足と大腸ガンのリスクに関連性はみられず、日本人はビタミンDの不足によって直腸ガンになるリスクが増加する可能性があるという報告をまとめています。
ビタミンD受容体の遺伝子タイプの違いから、日本人は白人に比べて、ビタミンD不足で直腸がんリスクが上がりやすい体質である可能性を示す研究があります。″(ビタミンDと大腸がん罹患の関連性について/国立がん研究センター
 
近年の研究により、日光曝露の不足によるビタミンDの不足は、骨のカルシウムの問題だけでなく、免疫が関係するガンなどの疾病にも関連があることが指摘されています。

 

 日の光は命の恵み

夜間勤務と乳がんの発生リスク

もう一点、とても興味深い内容だったのが乳がんと睡眠の話です。下に記した研究は、デンマークで、夜間勤務をしている看護師と、昼間勤務をしている看護師の乳がんの発生率を比べたものです。その中では、日中のみ勤務している看護師の乳がん発生率を1とすると、夜間の交代勤務もしている人は、乳がん発生リスクが1.8倍に上昇し、夜間勤務が常勤の場合だと、2.9倍にまで上昇することがわかりました。
Overall, nurses who worked rotating shifts after midnight had a significantly increased OR (1.8; CI 1.2-2.8) for breast cancer compared to nurses with permanent day work. No association was found in a small group of nurses with evening work and no night work (OR=0.9; 0.4-1.9). The subgroup of nurses with periods of permanent night shift in addition to rotating night and day shifts experienced an OR of 2.9 (1.1-8.0). For nurses working after midnight compared to nurses never ending work before midnight, OR in the third tertile of cumulative number of shifts was 2.2 (1.5-3.2). In an analysis of different rotating shift systems, the highest OR (2.6; 1.8-3.8) was observed for long-term day-night rotating shifts.
(Case-control study of shift-work and breast cancer risk in Danish nurses: impact of shift systems./PubMed)
 
日本でも乳がんの発生率は近年増加傾向にあり、年間約5万人もの人に発症しています。これは、16人に1人という高い数字です。はっきりしたことはまだわかっていませんが、乳がんはエストロゲンが高いほど発症率が上がるという報告があり、その関連性が指摘されています。
栄養状態がよく初潮が早まり、出産回数の少ない先進国の女性ほど、若年期からの排卵によるエストロゲンの上昇と、妊娠によるエストロゲンの低下がないため、絶えず高い濃度にあるということも一つの要因だと考えられていて、「乳がんは先進国に多いガン」とも言われています。
 
 
エストロゲンとともに先進国における乳がんの発生率の上昇理由として挙げられているのは、上記研究のような夜間勤務をする人に、乳ガンの発生率が高いという報告です。これは、寝ている間体内で生産されるメラトニンというホルモンに、ガンを抑制する力があるためだと考えられています。メラトニンには強力な活性酸素除去作用があり、細胞を傷つける活性酸素を無毒化したり、免疫細胞に直接働きかけ免疫反応を増強したり、ガンの増殖を抑制したりする作用があると考えられています。
メラトニンは、起床から14~16時間後で、辺りが暗くなるころに分泌が始まります。また光を浴びることでその分泌が止まり、体内時計をリセットする役割もあると考えられています。メラトニンは外が暗く、寝ている間に分泌されるホルモンなので、太陽が沈んだ時間帯にちゃんと睡眠がとれていないと、メラトニンが正常に分泌されず、人間が本来持っている、夜間にガンを抑制するシステムの機能を低下させてしまっていると考えられます。
 

cat nap/dirty fingernails
cat nap/dirty fingernails / thejbird

朝起きて太陽を浴びることが、前回お話したようにうつの予防につながり、やる気をアップさせるだけでなく、ガンの予防にも効果があるようです。そして夜、太陽が沈んだ後は、なるべく早く寝ることも、ガンの苦しみから私たちを遠ざける重要な要素なようです。
上記の研究結果をもとに、夜勤中に、看護師が積極的に仮眠をとれるような仕事の内容やシフトに見直し始めた病院もあるそうです。今や、私たちの生活にとって、夜間の仕事というのはなくせないものになってしまいましたが、より良い労働環境が整えられるよう、健康と利便性のバランスやその内容も考えていかなくてはいけないのかもしれません。
私たち人間は、日が昇るとともに活動を始め、そして日が沈むと休むという生活を何千年と繰り返してきました。私たちの体もそのリズムに合わせて健康を維持するシステムを作り出してきたのです。今後何百年、何千年後には、また新たなライフスタイルに順応した人間が出来上がっているのかもしれませんが、今の私たちは、私たちの先祖が送ってきた生活の中にまだ生きているのです。
もしあなたが、昼間太陽をしっかり浴びることができるなら、そして幸運にも夜お布団に入ることができるなら、1分でも長くその幸せを享受してくださいね。
 
関連記事
毎朝カーテンを明けるだけで鬱が解消する? 日光のすごい力のお話
中医学的自然と病気の繋がり

2014/05/07

中医学的スキンケアのお話

>>>昨年7月に上げた記事を加筆して再アップしました<<<
 
少しお休みをいただいていたら、今日の夢で子宝漢方相談をして、婦宝当帰膠と参茸補血丸をお勧めしていた櫻井です。加味逍遙散の注意事項に頭を悩ませていたのはなんだったのか記憶はあいまいです。こんにちは。唐突ですが、蝉も鳴きはじめ、夏もそろそろ本番となってきたので、ちょっとだけスキンケアのお話を。
 

 
暑い一日、肌も大変なストレスにさらされています。私たちが汗をかきすぎて脱水を起こすように、肌も脱水状態です。水分を含まない物はすぐ発火するように、肌も潤いが少ないとすぐに焼けて荒れてしまいます。まずはしっかり水分補給してあげることがこの季節に一番肝心なスキンケアです。
しかし、肌は強固な生体バリアーなので、そう簡単に潤いは外から肌に浸透してくれません。殆どの化粧水は肌の表面、死んだ細胞が層になって付着している角質層を潤しているだけです。それでは本来の『肌の弾力性』は回復できません。もちろん、外からの潤い補給は大切ですが、それには限界があります。
では、どうするかと言うと、中から補給するのです。
この「中から補給」の説明でよく使われるのは「コラーゲン」ですが、コラーゲンは肉や大豆と同じタンパク質なので、食べると一度アミノ酸に分解されます。分解されたアミノ酸はまた同じくコラーゲンになるとは限りません。「コラーゲンを食べれば翌朝お肌ぷるぷる☆」など、そうは簡単にはいかないようです。
 
 

 
 

肌を潤すものは血や津液という潤いの元。

まずはこ血や津液(しんえき・水分)を補う食生活を心がけましょう。血が足りない方は、肌がしろく、冷えがあり、便秘、もしくは胃腸虚弱の傾向がある方が多く見られます。黒色のものや色の濃い緑黄色野菜をたくさん摂りましょう。黒豆、黒米、プルーン、黒きくらげ、黒ゴマ、枝豆、ホウレンソウ、ちんげんさい、にんじん、ぶどう、くり、イワシ、カキ、イカ、黒砂糖、紅茶など。女性は生理があるので血が不足しがちです。サラダやパスタばかりの食事など、食の偏りや無理なダイエットなどには注意が必要です。
津液(潤い)が足りない方は、ほてりがあったり、肌が赤かったり、肌や喉、口が乾燥したり、唇がまっかだったりします。寝汗をかく方もいらっしゃいます。白ごま、豆腐、白きくらげ、大根、白菜、山芋、なし、リンゴ、カニなどや昆布、豚にく、卵、はちみつなどを毎日の食事に摂りいれましょう。辛いもの、薬味などはできるだけ避けましょう。果物など、自然な酸味と甘味の組み合わせは「酸甘化陰」といって、潤い(陰)を生みます。陰の時間の夜に身体をしっかり補うことも大切なので、早寝もとっても大切です。
 
 

スキンケアで大事なことは、

肌に熱をこもらせないことと、しっかり解毒すること

熱のこもりや肌荒れの原因となる便秘はお肌の大敵です。そのためには、葉野菜をたっぷり摂りましょう。胃腸に負担をかけないように火を通してたっぷり食べることをお勧めします。夏はどうしても冷たいものを摂りがちですが、胃腸機能低下から便秘や下痢を招かないためにも、夏こそあったかいものを食べてしっかり発汗しましょう。
 
 

 

睡眠不足はお肌の大敵です

睡眠は、肌の機能調整を整えるホルモンが分泌される時間です。そして細胞の新陳代謝は寝ている間にこそ活性化されます。睡眠不足は、肌が再生し回復するために必要な時間を奪います。睡眠は、量より質です。お肌にとって最適な睡眠時間は10時から2時。この時間帯にできるだけ身体を横にして、脳に血流を増やし、休憩態勢に入ったことを認識させ、しっかり修復させましょう。
 

次はスキンケア対策を見直してみましょう

特に乾燥がひどい人はコットンなどを使って化粧水をつけるのもNGです。手でつけるようにしましょう。その時はくれぐれもパンパン叩かないように!ぎゅっと浸透させるように肌の上からかるく抑えて入れます。クレンジングもごしごしこすると乾燥で弱った肌をさらに傷つけます。ニキビがあっても決してごしごしこすらないよう気をつけてください。
乾燥には洗顔方法を変える事が一番効果的です。メイク、洗顔のしすぎ、すすぎ過ぎなどはとにかく避けましょう。水に近いぬるま湯でTゾーンの部分をメインに優しく洗いましょう。人間の肌は汚れが落ちるようにできていますので、メイクしていないなら、本来はぬるま湯洗いだけで十分汚れは落ちます。
 

とにかく肌に負担をかけないように

メイクも日焼け止め以外は出来るだけしないほうがイイでしょう。クレンジングも、どうしてもメイクをしなくてはいけない時だけにしましょう。特にオイルクレンジングは必要な皮脂まで洗い流してしまうので、使用は最小限にしましょう。しみる化粧水はやめてください。そして化粧水をアレコレ変えるのも、肌の回復をまってからの方が賢明です。
 
洗顔後に残ってみえるふやけた肌は、ちょっと日焼けみたいにぽろぽろカサカサがふやけてはがれやすくなってますが、絶対につめなどではがさないようにしましょう。ただでさえ弱っている肌にさらに傷がつきます。
 
乾燥が特にひどい人は石鹸や洗顔料などを使わない、ぬるま湯の素洗いを心がけましょう。シャワーを直接かけるのも禁物です。手に掬ってからお肌を洗うようにしましょう。
 
しみやくすみの原因にもなるので、肌にはとにかくやさしくする事が大事です。やさしく、やさしく。絶対こすらないように!!
 
 
早速今日から、外と中から素肌ケア実践してみてくださいね。
まずは、睡眠から始められませんか?
 
 
☆あわせてよみたい☆
さらにニキビにはこちらもチェック→『ニキビのタイプと対処方法』

2014/04/30

シミそばかす?「水菜」を食べれば大丈夫!? お肌にうれしい栄養たっぷり【水菜】のお話

世の中には見た目と中身ではえらい違いのものもたくさんありますよね。今日ご紹介する「水菜」もそんなものの代表です。ほそくて、うすくて、こんなんに栄養なんてあるの??なんて侮ってはいけません。水菜は、女性に必要なビタミン・ミネラルが豊富に含まれた、「食べるサプリ」なんです(前にも言ったな・・・)。
今日はそんな「水菜」のお話をしたいと思います。

fresh mizuna
fresh mizuna / AsianLifestyleDesign

 

見た目よりかなり栄養豊富

水菜はビタミンC、βカロチン、ポリフェノール、カルシウム、鉄分、カリウム、食物繊維が豊富なとっても栄養価の高い緑黄色野菜です。ビタミンCコラーゲンの合成を助ける働きがあり、日焼けによるシミそばかすを抑えてくれる効果がありますβカロチンは体内でビタミンAとなり、粘膜を保護し、肌トラブルを解消してくれます。さらにさらにポリフェノールは、酵素を活性化し細胞の老化を阻止し、シミしわたるみからお肌を守ってくれます。食物繊維は、そのほとんどが不溶性で、整腸作用があります。不溶性の食物繊維は、腸内の余分なものを絡め取り、腸をきれいにしてくれます。腸内をきれいにしておくことは、綺麗なお肌への基礎作りにとっても大切ですよね!その他、利尿作用をもち余分な塩分を外に排出してくれるカリウムや、貧血予防によい鉄分も豊富と、美容にも健康にもとっても良い素敵なお野菜なんです。
もちろんこれらのビタミン・ミネラルは男性にとっても必要不可欠な栄養素です。毎日の紫外線はなにも女性ばかりを狙っているわけではありません。紫外線によるダメージを防ぎ、清潔感と潤いのあるお肌を保ちましょう。

水菜
水菜 / masahiko

水菜は、日本古来の伝統的な京野菜

水菜は元々、京都で古くから栽培されてきた、伝統的な京野菜です。昔は「京菜」とも言われていました。同じ仲間に「壬生菜」というのもありますが、壬生菜は葉のギザギザが少ないです。今ではハウス栽培が発達しており一年中食べられますが、本来の旬は12月頃から3月。冬場に食べるのがおいしい野菜なので、ちょっと旬は過ぎてしまってますね。でも価格もお手ごろで、しゃきしゃきとした触感が食欲をそそり、夏バテ予防にも、夏の紫外線対策としてもおすすめな野菜ですので、今からしっかり食べておきたいですね。
 

Mizuna in Dashi Broth 水菜のおひたし
Mizuna in Dashi Broth 水菜のおひたし / naotakem

水菜を中医学的に見ると

水菜の性味は涼性で、辛・甘。脾、肝、肺に行き、余分な熱をとり、身体に必要な潤いを補い、潤す効果ががあります。中医学的に見ても夏場には最適のお野菜ですね。辛があることで、冷えを飛ばしてくれる効果があるといえますが、辛味は品種改良で薄まってしまっているものが多いので、それほど強くはないでしょう。甘味は胃腸を養ってくれます。また血流を良くしてくれる効果もありますので、潤いを補う効果と相まって、血液サラサラ対策にももってこいですね。
 

IMG_4582
IMG_4582 / takaokun

おいしい水菜を食べるには

葉が深い緑色で、しおれたり、茶色になっていない瑞々しいものを選んでください。茎の部分はまっすぐ伸びていて、白くて艶があるものが新鮮でおいしいとされています。
保存は、葉野菜ほとんどにいえますが、葉から水分が蒸発するので、湿らせた新聞紙に包んでからポリ袋などに入れて冷蔵庫の野菜室に立てて入れるようにしましょう。余り日持ちはしないので、出来るだけ早く食べるようにしましょう。
 

Mystery Green
Mystery Green / MMChicago

水菜に多く含まれるビタミンCは水溶性ですので、ゆで時間は最小限にしましょう。茹でるとビタミンCが大幅に減ってしまいますが、それでも100gぐらい食べれば1日に必要量のビタミンC約半分が摂取できます。パリッとした歯ざわりが特徴的な野菜なので、硬めにさっとゆでておひたしにするのもいいですし、生のまま食べてもおいしいです。本来の水菜は茎の部部が硬く、ピリッとした辛味がありますが、全国的に流通しているものは、やわらかく、辛味もないのでサラダにもぴったりです。我が家では夏バテの防止には、豚肉と水菜の冷しゃぶサラダを作って胡麻ダレでいただ九のが定番となっています。豚肉をゆでるだけでとっても簡単なので是非ご賞味ください。もう一つおすすめレシピは、これまた豚肉と一緒にさっと炒めた、炒め物。炒めることで脂溶性のβカロチンの吸収率があがりますし、コチラもおすすめです。
紫外線対策もできて、夏バテ予防にもなり、デトックスしてくれて、栄養と潤いの補給もしてくれる。尚且つお手頃価格。こんな素晴らしい食材を食べないのはもったいない!ほんとに簡単に短時間に調理できますので、是非献立に一品加えてみてくださいね!
 

2014/04/28

「毎朝カーテンを開けるだけで鬱が解消する?」~日光のすごい力のお話~

今日のように太陽が気持ちの良い日は、朝カーテンを開けて日の光を体で感じると、さっきまでぐずぐずとしていた気持ちもパーッと晴れて、がんばるぞーっという気になります。そんな単純な六本木店店長櫻井です。でも実はこれが単純な私だけの問題ではなく、ちゃんと根拠があるんです。

 

曇が鬱や自殺を増やす?!

雨の多いシアトルや、冬の日照時間が短いアラスカや北欧では、鬱病患者が多いそうです。それと関連したことで、とても興味深い記事をみつけました。なんと、日照時間が少なくなると、鉄道自殺が増えるそうなんです。
″寒水孝司 医学研究科准教授、角谷寛 滋賀医科大学医学部附属病院特任教授(京都大学医学研究科 元准教授)らの研究グループは、直前数日間の日照時間の少なさが鉄道自殺に関係することを示しました。「鉄道自殺の直前3日間あるいは7日間の日照が少ないほど鉄道自殺の危険が高いことが示されました。」(京都大学)″
まだはっきりしたことはわかっていないのですが、体内時計をコントロールしているメラトニンというホルモンが、日照時間が短くなることで、タイミングが遅れて分泌されたり、分泌が過剰になったりするために体内時計が狂ってしまい、だるさ、やる気の低下などが起こってしまうという可能性や、光の刺激が減ることで、セロトニンという神経伝達物質が減り、脳の活動が低下してしまうということが原因として考えられています。カーテンを閉め切った部屋で暮らしていると鬱になりやすいという報告もあるそうです。
 

眠りのメラトニンと活動のセロトニン

メラトニンは、脈拍、体温、血圧を低下させることによって睡眠と覚醒のリズムを調整し自然な眠りを作り出す、通称「眠りのホルモン」です。メラトニンは光を受けると分解されます。セロトニンは、体に適度な緊張感を与える興奮性の神経伝達物質です。これが減ってしまうと鬱症状がみられることがわかっています。ちなみに鬱症状に使われる抗鬱剤のデプロメール、パキシル、ジェイゾロフトは、このセロトニンを(ざっくりいうと)増やすお薬なんです。セロトニンは光を受けると増える性質があります。日の光に当たる時間が減ると、眠りのホルモンであるメラトニンが増加し、活動的にしてくれるセロトニンが減るので、やる気がなくなって鬱っぽくなってしまうんですね。鬱っぽくならないためには、朝は太陽を浴びて、メラトニンをしっかりと分解して、セロトニンを増やすことがとても重要なことなんです。
 

リズム運動でもセロトニンが増える

セロトニンは朝強い光を浴びることで増えますが、もう一つ増やす方法があります。それはウォーキングやランニングなどリズムを持った運動を行うことなんです。「ウォーキングが体にいいのはわかってるけど、そんな時間がない!」という方、セロトニンはリズムを持った運動で増えるので、呼吸でも、咀嚼でもなんでもいいんです。朝ご飯のときに噛む回数を最低30回増やすとか、毎朝1日5分でも座って腹式呼吸をするでも、足踏みでも、なんなら貧乏ゆすりでも(たぶん)いいんです。
セロトニンを増やすには、原料であるトリプトファンを多く含んだ食材を摂るのが良いでしょう。いくら太陽を浴びても原料がないと作られませんからね。トリプトファンはマグロやカツオなどの赤身の魚や、納豆、豆腐、豆乳など大豆製品、筋子、たらこ、アボガドや、お米にも多く含まれていますよ。

 

 

中医学では・・・

冬から春になって日照時間が伸びて、気温が上がりだすと、「陽気(ようき)」というエネルギーが高まると考えています。陽気とは大気中に存在する活動のためのエネルギーです。この陽気のおかげで、万物は生長し、変化することが出来ます。陽気が高まる春になると、動物も植物もそして虫たちも活動を始めます。草木は生長し、花は芽吹きます。陽気が少なくなると、気温は低下し、日照時間は少なくなります。季節は秋そして冬になります。1日では夜が陽気が少なくなる時です。
人の体では、体表を巡り体を護り、汗腺を開け閉めして体温を調節し、内臓を温めるなどをする「衛気(えき)」が陽気にあたるとされています。陽気は軽くて清浄なもので、外、そして上へ向かい、気持ちを高め、盛り上がらせ、強くしてくれます。衛気が低下すると、環境適応能力が低下し、汗をかきやすくなり、抵抗力が低下してカゼをひきやすくなったり、冷えたりしてしまいます。人体の臓腑というのは、ある一定の温度がないと活動することが出来ないため、衛気の不足で身体が冷えてしまうと、病気に罹りやすくなり、動きも緩慢になり、何をするにも億劫になってしまいます。
なので、中医学でも毎朝日光を浴びる事は、心と体を健やかに保つためにはとても重要なことと考えられています。

 

 
太陽の強いエネルギーには、私たちの体と心を整える力があるようです。雨の日や曇りの日が続くと何となく気分が滅入るな~っていうのは、何となくじゃなく、それは太陽不足せい、かもしれません。もし気分がふさぎがちで、体調もいまいちすぐれないとき、そして日ごろからそうならないためにも、曇りでもセロトニンを活性化するのには十分な光の量がありますので、毎朝カーテンを開けて日の光を浴びるようにしましょう。太陽が出ている日は貪欲にそれを吸収しましょう。そして散歩でもランニングでも、呼吸法でも、噛む回数を増やすでもなんでも、リズム感のある運動を生活の中に取り入れるようにしましょう。今日からGWです。ショッピングもいいですが、公園で日の光をあびて寝っころがるのもいいですよ~
合わせて読みたい
ストレスと目の疲れと漢方
ストレスを受けやすい性格タイプと対策のお話
月経前のイライラと胸の痛み。【気滞】の話
「毎朝カーテンを開けるだけで鬱が解消する?」~日光のすごい力のお話~
ギザギザしてるのはストレス状態?中医学的「基礎体温」のお話。
イライラの中医学
やる気も時としてはストレスに?!新しい環境が気の巡りを低下させる。

2014/04/26

つらいお腹の張りをどうにかしたい!「膨満感」のお話。

お腹にガスが溜まる。お腹が張って苦しい。そういったご相談を受けることがあります。健康な人から見ると、そんなのガスが溜まってるだけでしょ?っという情多飲なんですが、この溜まってるガスが抜けないっていうのは、けっこうつらいもんなんですよね。
お腹が張る、この原因はなんなんでしょうか。
 

ガスってどっから来てるの?

食べ物を食べるときに一緒に飲み込んでしまった空気。これも少ないですがお腹が張ってしまう理由の一つです。その他には、胃液が膵液によって中和される時に発生するガス、これもまた少ないですが、原因の一つです。
もう一点、腸内細菌が発生するガスというのがあります。良く聞く善玉菌と言われる乳酸菌や悪玉菌と言われる大腸菌などが【腸内細菌】です。これらの細菌の活動により、二酸化炭素やメタンなどのガスがつくられます。眼に見えないような小さな菌の活動によって発生したガスですが、体内の主なガス発生原因はこれら腸内細菌によるものです。
 
余談ですが、腸の中には、100以上もの種類の細菌がいて、その数はなんと100兆個とも1000兆個とも言われています。腸内に居る最近ぜーんぶを集めてみるとその重さはなんと1キロから2キロにもなるそうなんですが、一つ一つでは重さも何もないようなものが1キロを超える一塊分もあるなんて、驚きというか、ある種気持ち悪ささえ感じてしまいます。
でもこの腸内細菌がいてくれるおかげで、私たちは食べたものを分解して吸収したり、有害物質を無毒化したり、脂肪を分解・消化・排泄したりなど、たくさんの仕事を行えるわけです。ちなみに生まれたばかりの赤ちゃんの腸内は無菌状態です。お母さんの子宮内は基本無菌なので当たり前なんですが、これが生まれて数時間もすると菌に侵されていきます。大腸菌やら腸球菌がふえはじめるんですね。そして赤ちゃんが初めてお母さんの母乳を飲みはじめて、24時間後ぐらいには一気にその数を増やして1000億個にもなると言われています。
 
健康な状態だと、ガスは発生した分ちゃんと排出され、お腹が張るようなことはないのですが、もし増えすぎたり、排出しきれなかったりすると、ガスが溜まってしまって、ゴロゴロとなったり、お腹が張って苦しく、膨満感を感じるようになります。

20121222_IMG_1914
20121222_IMG_1914 / V31S70

ガスが増える原因としては、、、

①早食い
空気を飲み込む量が多くなります。
②悪玉菌の増加
高たんぱく・高脂質の食べ物は、悪玉菌の大好物です。腸の掃除をしてくれるはずの食物繊維も、腸が働きが低下して入りたり、すると逆に悪玉菌のエサになるので注意が必要です。
③腸の動きが弱い
ストレスによって腸がうまく動いておらず、排泄がうまくいっていない場合などでも悪玉菌が増えてしまう原因になりますし、ストレスを感じると緊張スイッチが入ってしまい、消化活動はリラックスしているときに行われているので、腸はうまく働けず、ガスをきちんと排泄できません。

④お腹を締め付けすぎている
きついズボンや、デスクワークなどでずっと同じ体制をしていると、お腹を締め付けてしまい、物理的に腸の動きを邪魔して、ガスも排泄しきれず、溜まりやすくなります。
 

その他、イモ類や豆類などが多いとガスが発生しやすくなったり、コーラなど炭酸飲料もや、下剤の多用による腸の動きの低下、内臓の下垂、ガスが溜まる原因になります。女性では、女性ホルモンの影響によって溜めこみやすい時期があるため、ガスが溜まりやすくなることもあります。
腸閉塞や妊娠、腫瘍、腹水など、実際に詰まってしまっている場合もありますので、一度病院で検査をしてもらうことも忘れないです下さいね。

 

中医学的にみるお腹のはり

中医学では、「張る」症状を、気の流れが悪くなった状態、気滞(きたい)状態と考えています。気は本来、体を駆け巡っているのが正常な状態です。気はエネルギーであり、体を動かす原動力であり、体の働きや機能のことです。気の流れが滞ってしまい、スムーズには流れにくい状態になると、体の働きは低下し、うまく機能しない状態になってしまいます。胃腸の働きも低下してしまうので、ガスの排泄がうまくいかず、お腹が張って苦しくなります。
気の流れが悪くなる原因としては、流れるだけの気が十分にない場合、流れが邪魔されている場合、そして、流れをコントロールしている機能の低下などが考えられます。
 
流れるだけの気が十分にないのは、胃腸機能の低下か、気の原料が足りていないため
胃腸機能が弱っていると、食べたものからしっかり気を作り出せません。また、気の原料となる食べ物をしっかり食べないと、やっぱり足りなくなってしまいます。加工食品が多い食生活は注意が必要です。胃腸は冷たいもの(サラダ、刺身、アイスクリームなど)や水分(飲み物全般、氷の入った飲み物、冷蔵庫から出したばかりの飲み物など)に弱いので、それらが多い人は注意。
 
気の原料になるもの
肉類、朝鮮人参、山芋類、エビ、うなぎ、栗、米、もち米、卵、りんごなど。
 
胃腸機能が弱い人は、
山芋類などをする下したとろろを味噌汁や野菜スープに入れたもの。お好み焼きもおススメ。
普段から冷たいものを避けること。そして良く噛むことを心がける。とにかく温かいものを。
 
 

飲食物の停滞や冷え、気血の滞りが動きを邪魔する

胃腸の処理能力を超えるほどの食べ過ぎや飲みすぎは、消化されない飲食物の停滞や便秘を招きますが、何気ない普段の食事も消化しにくい高たんぱく・高脂質(揚げ物が多い、肉類が多い)のメニューでは胃腸は疲れて、動きも悪くなってしまいますし、未消化のものが停滞してしまいます。冷たいものの摂りすぎや慢性的なお腹の冷え、寒い外気温による冷え、これらも胃腸の動きを妨げ、お腹が張る原因となります。その他、怪我や腹水などでは血や水の流れが滞り、その影響から気の流れも滞ってしまうこともあります。
食後のお腹のはり、ガスやげっぷが出ると楽になる、便秘、吐き気、痰が多い、下痢しやすい、下痢すると楽になるというのこのタイプです。
温かいもの、消化に良いものを食べるようにしましょう。火が通った野菜の多い和食を腹八分目。カタカナの食材やメニューを抜くことも大切です。早食い、大食いは病気の元です。どうしても食べ過ぎてしまう人は、味噌汁や野菜スープなどを先に飲んでしまいましょう。胃が水分で満たされれば、その分食べ過ぎを抑えられます。
 
 

気の流れをコントロールできないのは、肝の機能低下

肝には、情緒の安定や、睡眠など、リラックスさせる機能と、気が体内をスムーズに流れるようにコントロールする機能があります。ストレスが多く、肝に負荷がかかりすぎると、肝は気の流れをスムーズに保てなくなります。その結果、胃腸もうまく動かなくなってしまい、お腹が張ってしまいます。
イライラしやすい人や、ストレスがたまるとお腹が張る、生理前に胸の張りや痛みを感じるというのはこのタイプです。
このタイプは、リラックスが大切ですので、こまめな発散を心がけましょう。ストレスが溜まってしまうと、考えもネガティブになってしまい、さらに落ち込んでしまうので、とにかく早めの発散を。スポーツをする、散歩をする、映画をみる、ゆっくりと半身浴するなども良いでしょう。早めの睡眠も心がけましょう。
 
 

 

 
ストレスが多く、冷たいものや加工食品、ファーストフードなどが簡単に手に入る現代の私たちのライフスタイルは、気の巡りを悪くしてしまいがちです。お腹の張りは、食べ過ぎや、偏食、冷たいものの摂りすぎやストレスなどが中医学で考えられる主な原因です。まずは普段の生活を見直してみてください。食成生活では、気の巡りを助ける食材を積極的に摂りましょう。

気を巡らせるには

香りのある春菊や三つ葉、せり、 セロリ、パセリ等の香味野菜を積極てきに摂るようにしましょう。香り成分が気の巡りを改善してくれます。その他、オレンジ、みかん、春菊、苦瓜、ミント、アサリ、シジミ、イカ、グレープフルーツ、ブドウ、レモン、レバーなどもおすすめです。
 
 
 

合わせて読みたい

心のストレッチに『マインドフルネス瞑想』がおすすめです

ストレスと目の疲れと漢方

ストレスを受けやすい性格タイプと対策のお話

月経前のイライラと胸の痛み。【気滞】の話

「毎朝カーテンを開けるだけで鬱が解消する?」~日光のすごい力のお話~

ギザギザしてるのはストレス状態?中医学的「基礎体温」のお話。

イライラの中医学

やる気も時としてはストレスに?!新しい環境が気の巡りを低下させる。

2014/04/24

イスクラ薬局の運営会社情報

運営会社 イスクラ産業株式会社(英文会社名:lSKRA INDUSTRY CO., LTD.)
本社所在地 〒103-0027 東京都中央区日本橋一丁目14番2号
設立年月日 1960年3月1日
事業概要 ロシア・CIS諸国・中国との医薬品、医療機器、化学品の輸出入
中成薬(中国漢方製剤)、健康食品、スキンケア製品の製造、販売