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レバーに匹敵する栄養価 今が旬の「鰹」の話

昨日は母の日でしたが、電話で言うのも恥ずかしいので私はメールで感謝の意を伝えたんですが、「まーねー\(@_@)」っとまったくわけのわからない返事と絵文字が返ってきて、昨日から困惑気味な六本木店店長櫻井です。こんにちは。
さてさて、今年はカツオが不漁だそうですね。海水温の低下が原因ではないかと言われているそうですが、脂がすくないさっぱりとした初夏の味、是非堪能したいものです。

鰹の刺身
鰹の刺身 / ayustety

女房 子供を質にいれても 初鰹

「目には青葉 山ほととぎす 初鰹」と山口素堂も謡ったように、初夏の訪れを告げる初鰹はまさに今が旬です。鰹は毎年2月から5月頃に黒潮に乗って日本の南から北上してきます。「鎌倉を生きて出けむ初鰹」という芭蕉の句をみてもわかりますが、昔は鎌倉が鰹の出荷地だったようです。2~3月頃に瀬戸内を通って、ちょうど今頃、5月初旬に関東沖合に来た鰹を「初鰹」と言っていたそうですが、現在では航空便で仕入れられるので、2~3月頃に瀬戸内海で獲れ、築地に入荷されたものが『初鰹』と言われています。とはいえ、『初鰹』と言えば初夏の季語、『鰹』は夏の季語です。
日本の文化には「季語」など季節をめでる言葉があるように、日本人は自然から四季を感じ、その季節を味わうことに喜びを感じられる民族といえます。江戸っ子は″女房・子供を質にいれて″も初鰹を食べたかったそうですが、初夏の味を誰よりも先にいち早くいただくことは、せっかちな江戸っ子の気性にぴったりだっただけでなく、自然を感じ、季節を味わうことが「粋」だったんでしょうね。初鰹は脂がのっておらず、血の香りも強くてあまりおいしいというわけではなく、もう少し待った方が脂ものり値段も手ごろになるんですが、そんなものを待つのは野暮というわけです。
そして、「初物」は縁起が良いと信じられてきたことも江戸っ子が初鰹を愛した理由かもしれません。農作物でもその年、初めて収穫されたものを神様にささげるなどの風習がありますし、「初物七十五日」(初物を食べると寿命が75日のびる)なんて言葉もあるぐらいで、昔から初物には精気がみなぎり無病息災、不老長寿のご利益があると信じられていたようです。ちょっと前までは、その年に初めて出荷される商品を「初荷」といって祝っていて、正月明けには「初荷」と書いた旗やのぼりを目にしたものですが、最近ではあまり見ませんね。今では、「初売り」の「福袋」のほうが身近でしょうか。

bonito
bonito / maaco

栄養価はレバーなみ

そんな縁起の良い鰹ですが、季節のものをその時に食べるというのは、縁起や粋なだけではないようです。
初鰹は秋に南下してくる戻鰹と比べると、脂質が少なく水分が多いヘルシーな食材です。鰹は良質なたんぱく質がたっぷりと含まれており、背骨に近い「血合い」には、ビタミンB12、ナイアシン、鉄、ビタミンD、タウリンなどが豊富で、栄養価の高さはレバー並と言われています。
豊富な鉄分ビタミンB12赤血球の生成を助けてくれるので、貧血予防に効果的。ビタミンB3と言われるナイアシン血行を良くして、心を落ち着かせてくれる栄養素です。某栄養ドリンクで有名なアミノ酸の一つタウリンは、血中コレステロールを抑え、動脈硬化を防いでくれます。さらに肝機能の強化、眼精疲労緩和と作用は多岐にわたります。
前回のブログでもその重要性を書いたビタミンDも、鰹には豊富に含まれています。ビタミンDはカルシウムの吸収を促して骨を強くするだけでなく、癌の予防にも効果的な栄養素です。
戻り鰹には、初鰹よりも脂質が多く含まれていますが、その脂質も栄養価が高いEPADHAなどの不飽和脂肪酸で、血液をサラサラにしたり、脳の働きを高めたり、コレステロールを抑え血栓を防ぐ働きがあるので、お腹いっぱい食べてもなんら問題ないでしょう。

その他カリウムもたっぷりなので、余分な塩分や水分を体の外に排出してくれむくみ対策にも効果的です。
これらから鰹は、高血圧、動脈硬化、肝疾患、貧血、発育不全、不妊、ボケなどを予防する食材として、是非食べておきたい初夏の味覚ですね。
 

かつおのたたき
かつおのたたき / sabamiso

中医学でみる『鰹』

鰹は平性で寒熱の偏りがなく、冷え性の方も、ほてりが気になる方もどなたでも食べられます。エネルギーや血を補い、体力低下時や貧血、不眠や心が不安定な場合にもおすすめです。胃腸を元気にして、精をつける力もあり、老若男女問わず食べていただきたい健康食材といえます。
 

カツオのたたきのカルパッチョ
カツオのたたきのカルパッチョ / Dakiny

鰹はやっぱり「たたき」で

鰹は是非「たたき」で食べていただきたいです。というのも、皮に近いところには、必須アミノ酸のリジンが含まれており、タンパク質の合成に必要なだけなく、肝機能を高めたり、カルシウムの吸収を良くしたりなど、とってもいいことづくめなので、是非皮ごと食べる「たたき」で食べてください。
生のカツオの皮よりちょっと内側に串をさして、皮にさっと塩を振り、コンロで炙って、ざっと氷水をくぐらせれば完了です。氷水だと水っぽくなるのが嫌な方は、濡らしたキッチンペーパーで包んで粗熱をとってください。藁で炙ると香ばしい風味がつき、より一層おいしくなります。
つけだれは、市販のポン酢にちょっと醤油と鰹節を足したものを。買ってきたたたきでも、酢橘、柚子、カボスなどをふると生臭さがなくなります。玉ねぎ、にんにく、しょうが、みょうが、大葉など、香味野菜と一緒にいただくとさらにおいしいです。さっぱりとした初鰹に香味野菜がとってもあいます。香味野菜やかんきつ類は、気の巡りを良くしたいこの時期にはおススメですし、たたきにもとても合います。たくさんの野菜と一緒に摂れるのもうれしいですね。さらにそれらは鰹に足りないビタミンCも補ってくれ、より理想的な食材となります。
美味しい鰹を選ぶには身が引き締まっていて、色に深みがあり、ドリップの少ないものを選びましょう。

Bonito
Bonito / pelican

江戸のころは1本10万円の値がつくことも珍しくなかった初鰹。江戸時代の大商人、紀伊国屋文左衛門は、初鰹になんと五十両(現在の値で約150万円)の値段を付けたとも言われています。長屋の家賃が1か月1万円程度だったそうなので、宵越しの銭は持たない江戸っ子にとって初鰹は一生に一度はたべてみたい高嶺の花。もし手に入れられたのなら、娯楽の少ない当時ですからきっと1年は地域の人気者になれたんでしょうね。
今はそんな苦労もなしに、おいしい鰹が食べられます。皆様も是非ご賞味くださいね。

2014/05/12

紫外線と睡眠にガンを抑制する効果が? 睡眠と日光の意外な関係

皆様こんにちは。六本木店店長の櫻井です。皆様のGWはいかがだったでしょうか。私は人生初の菖蒲湯に入ったり、谷中銀座で話題の日暮里・谷中地域を足がおかしくなるまで歩き回ったりしたり、家族とおいしいものを食べに行ったりしました。素敵な休暇を過ごせた方、休み明けのお仕事お疲れ様です。GWもバリバリ仕事だった方、大変ご苦労様でした。

 

湯に浮かべた菖蒲:菖蒲には揮発性の芳香成分があり、気持ちを落ち着かせたり、痛みを和らげたり、胃腸を元気にしたりする作用があるとされています。

 
さてさて、日ごろ、Twitterやこのブログなどで、「健康のために夜はちゃんと寝て、朝はカーテンを開けて日の光を浴びてください」というお話をさせていただいていますが、先日NHKさんの「病の起源」という番組で、それを裏付けるとても興味深い内容を放映していたので、そのことについてブログを書いてみたいと思います。
私が見た回は、日照時間が少ない地域に住んでいる人とガンの発生率に相関性がみられ、さらに夜間、人口的な光に暴露されている状態では、ガンの発症率が高まるという内容でした。

 

日の光でつくられるビタミンD

ガンと日の光のお話をするには、まずビタミンDについてお話しなくてはいけません。
ビタミンDは、脂溶性の微量栄養素で、私たちの体の中では血中カルシウム濃度に関わっています。ビタミンDの欠乏症は、くる病や骨粗しょう症など、骨の弱体化による疾病が有名ですが、その他、高血圧や冬季鬱、歯周病、結核、末梢動脈疾患、そしてガンについての関連性も近年指摘されています。
ビタミンDは不思議な″ビタミン″で、紫外線を浴びることで身体の中で合成することが出来ます。推奨では、午前10時から午後3時の間に5~30分日光浴をすることで、必要量を補えると言われています。紫外線量は一年を通して変化するため、一般的に夏季のビタミンD血中濃度は高く、日照時間の少ない冬季には減るとされています。また、年間の日光照射が少ない高緯度の地域では、体内のビタミンD濃度が低いという報告もあります。
ビタミンDは、食べ物からも摂取することが出来、しらすや紅サケ、イワシ、サンマ、マグロなどに多いとされています。ビタミンDは、魚の油に多く含まれているので、それらの摂取量が少ないアメリカなどでは、ビタミンDの摂取はビタミンDが添加された牛乳やオレンジジュースなどの強化食品からがそのほとんどを占めており、カナダなどでは、牛乳やマーガリンにビタミンDの強化が義務付けられています。
しかし、食物からだけでは十分に吸収することが難しく、例えば潜水艦の乗組員は、一日に必要な量の数倍ものビタミンDを摂取していても、適切に吸収できていないという報告もあるそうで、ビタミンDの維持には、日光を浴びることがとても大切な要素だと考えられています
 
少し前までビタミンDの欠乏についての研究は、骨に関するものがそのほとんどでした。ビタミンDが足りないと、骨が弱くなったりスカスカになってしまったりして骨折の危険性が高まるので、カルシウムと一緒にビタミンDも摂りましょうというものでした。しかし、2004年ごろからビタミンDの不足と癌の関係性が指摘されるようになってきました。

 

北海道の朝焼け

ビタミンDと大腸ガンの関連性

日本国内で見てみると、東北や北陸地方と四国や九州などを比べた場合、大腸ガンの発症は日照時間の少ない地域の北陸や東北地方で多く、アメリカで見てみても、ハワイや南部、フロリダなど、日光がたくさん当たる場所よりも、北部や北東部の方が大腸ガンの発症率は高くなっています。これらをみて、一概に日照時間とガンを結びつけることは出来ませんが、日光によってつくられるビタミンDとガンの発生率の間には、何らかの関連があるということが考えられます。
では、それらを裏付ける以下の研究報告をみてみましょう。
 
55歳以上の女性を対象とした研究で、ビタミンDとカルシウムのサプリメントを摂っている方とそうでない方を比べた場合、77%もガンになるリスクが軽減されてたという報告があります。
After excluding cancers that were diagnosed during the first year of follow-up (cancers that were probably already present before the study began), women given vitamin D and calcium had a 77% lower risk of cancer than women given placebo.″(Vitamin D Linked with Lower Cancer risk/ American Journal of Clinical Nutrition)
 
上記はアメリカでの研究報告ですが、国立がんセンターの研究によると、日本人では、ビタミンDの不足と大腸ガンのリスクに関連性はみられず、日本人はビタミンDの不足によって直腸ガンになるリスクが増加する可能性があるという報告をまとめています。
ビタミンD受容体の遺伝子タイプの違いから、日本人は白人に比べて、ビタミンD不足で直腸がんリスクが上がりやすい体質である可能性を示す研究があります。″(ビタミンDと大腸がん罹患の関連性について/国立がん研究センター
 
近年の研究により、日光曝露の不足によるビタミンDの不足は、骨のカルシウムの問題だけでなく、免疫が関係するガンなどの疾病にも関連があることが指摘されています。

 

 日の光は命の恵み

夜間勤務と乳がんの発生リスク

もう一点、とても興味深い内容だったのが乳がんと睡眠の話です。下に記した研究は、デンマークで、夜間勤務をしている看護師と、昼間勤務をしている看護師の乳がんの発生率を比べたものです。その中では、日中のみ勤務している看護師の乳がん発生率を1とすると、夜間の交代勤務もしている人は、乳がん発生リスクが1.8倍に上昇し、夜間勤務が常勤の場合だと、2.9倍にまで上昇することがわかりました。
Overall, nurses who worked rotating shifts after midnight had a significantly increased OR (1.8; CI 1.2-2.8) for breast cancer compared to nurses with permanent day work. No association was found in a small group of nurses with evening work and no night work (OR=0.9; 0.4-1.9). The subgroup of nurses with periods of permanent night shift in addition to rotating night and day shifts experienced an OR of 2.9 (1.1-8.0). For nurses working after midnight compared to nurses never ending work before midnight, OR in the third tertile of cumulative number of shifts was 2.2 (1.5-3.2). In an analysis of different rotating shift systems, the highest OR (2.6; 1.8-3.8) was observed for long-term day-night rotating shifts.
(Case-control study of shift-work and breast cancer risk in Danish nurses: impact of shift systems./PubMed)
 
日本でも乳がんの発生率は近年増加傾向にあり、年間約5万人もの人に発症しています。これは、16人に1人という高い数字です。はっきりしたことはまだわかっていませんが、乳がんはエストロゲンが高いほど発症率が上がるという報告があり、その関連性が指摘されています。
栄養状態がよく初潮が早まり、出産回数の少ない先進国の女性ほど、若年期からの排卵によるエストロゲンの上昇と、妊娠によるエストロゲンの低下がないため、絶えず高い濃度にあるということも一つの要因だと考えられていて、「乳がんは先進国に多いガン」とも言われています。
 
 
エストロゲンとともに先進国における乳がんの発生率の上昇理由として挙げられているのは、上記研究のような夜間勤務をする人に、乳ガンの発生率が高いという報告です。これは、寝ている間体内で生産されるメラトニンというホルモンに、ガンを抑制する力があるためだと考えられています。メラトニンには強力な活性酸素除去作用があり、細胞を傷つける活性酸素を無毒化したり、免疫細胞に直接働きかけ免疫反応を増強したり、ガンの増殖を抑制したりする作用があると考えられています。
メラトニンは、起床から14~16時間後で、辺りが暗くなるころに分泌が始まります。また光を浴びることでその分泌が止まり、体内時計をリセットする役割もあると考えられています。メラトニンは外が暗く、寝ている間に分泌されるホルモンなので、太陽が沈んだ時間帯にちゃんと睡眠がとれていないと、メラトニンが正常に分泌されず、人間が本来持っている、夜間にガンを抑制するシステムの機能を低下させてしまっていると考えられます。
 

cat nap/dirty fingernails
cat nap/dirty fingernails / thejbird

朝起きて太陽を浴びることが、前回お話したようにうつの予防につながり、やる気をアップさせるだけでなく、ガンの予防にも効果があるようです。そして夜、太陽が沈んだ後は、なるべく早く寝ることも、ガンの苦しみから私たちを遠ざける重要な要素なようです。
上記の研究結果をもとに、夜勤中に、看護師が積極的に仮眠をとれるような仕事の内容やシフトに見直し始めた病院もあるそうです。今や、私たちの生活にとって、夜間の仕事というのはなくせないものになってしまいましたが、より良い労働環境が整えられるよう、健康と利便性のバランスやその内容も考えていかなくてはいけないのかもしれません。
私たち人間は、日が昇るとともに活動を始め、そして日が沈むと休むという生活を何千年と繰り返してきました。私たちの体もそのリズムに合わせて健康を維持するシステムを作り出してきたのです。今後何百年、何千年後には、また新たなライフスタイルに順応した人間が出来上がっているのかもしれませんが、今の私たちは、私たちの先祖が送ってきた生活の中にまだ生きているのです。
もしあなたが、昼間太陽をしっかり浴びることができるなら、そして幸運にも夜お布団に入ることができるなら、1分でも長くその幸せを享受してくださいね。
 
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2014/05/07

中医学的スキンケアのお話

>>>昨年7月に上げた記事を加筆して再アップしました<<<
 
少しお休みをいただいていたら、今日の夢で子宝漢方相談をして、婦宝当帰膠と参茸補血丸をお勧めしていた櫻井です。加味逍遙散の注意事項に頭を悩ませていたのはなんだったのか記憶はあいまいです。こんにちは。唐突ですが、蝉も鳴きはじめ、夏もそろそろ本番となってきたので、ちょっとだけスキンケアのお話を。
 

 
暑い一日、肌も大変なストレスにさらされています。私たちが汗をかきすぎて脱水を起こすように、肌も脱水状態です。水分を含まない物はすぐ発火するように、肌も潤いが少ないとすぐに焼けて荒れてしまいます。まずはしっかり水分補給してあげることがこの季節に一番肝心なスキンケアです。
しかし、肌は強固な生体バリアーなので、そう簡単に潤いは外から肌に浸透してくれません。殆どの化粧水は肌の表面、死んだ細胞が層になって付着している角質層を潤しているだけです。それでは本来の『肌の弾力性』は回復できません。もちろん、外からの潤い補給は大切ですが、それには限界があります。
では、どうするかと言うと、中から補給するのです。
この「中から補給」の説明でよく使われるのは「コラーゲン」ですが、コラーゲンは肉や大豆と同じタンパク質なので、食べると一度アミノ酸に分解されます。分解されたアミノ酸はまた同じくコラーゲンになるとは限りません。「コラーゲンを食べれば翌朝お肌ぷるぷる☆」など、そうは簡単にはいかないようです。
 
 

 
 

肌を潤すものは血や津液という潤いの元。

まずはこ血や津液(しんえき・水分)を補う食生活を心がけましょう。血が足りない方は、肌がしろく、冷えがあり、便秘、もしくは胃腸虚弱の傾向がある方が多く見られます。黒色のものや色の濃い緑黄色野菜をたくさん摂りましょう。黒豆、黒米、プルーン、黒きくらげ、黒ゴマ、枝豆、ホウレンソウ、ちんげんさい、にんじん、ぶどう、くり、イワシ、カキ、イカ、黒砂糖、紅茶など。女性は生理があるので血が不足しがちです。サラダやパスタばかりの食事など、食の偏りや無理なダイエットなどには注意が必要です。
津液(潤い)が足りない方は、ほてりがあったり、肌が赤かったり、肌や喉、口が乾燥したり、唇がまっかだったりします。寝汗をかく方もいらっしゃいます。白ごま、豆腐、白きくらげ、大根、白菜、山芋、なし、リンゴ、カニなどや昆布、豚にく、卵、はちみつなどを毎日の食事に摂りいれましょう。辛いもの、薬味などはできるだけ避けましょう。果物など、自然な酸味と甘味の組み合わせは「酸甘化陰」といって、潤い(陰)を生みます。陰の時間の夜に身体をしっかり補うことも大切なので、早寝もとっても大切です。
 
 

スキンケアで大事なことは、

肌に熱をこもらせないことと、しっかり解毒すること

熱のこもりや肌荒れの原因となる便秘はお肌の大敵です。そのためには、葉野菜をたっぷり摂りましょう。胃腸に負担をかけないように火を通してたっぷり食べることをお勧めします。夏はどうしても冷たいものを摂りがちですが、胃腸機能低下から便秘や下痢を招かないためにも、夏こそあったかいものを食べてしっかり発汗しましょう。
 
 

 

睡眠不足はお肌の大敵です

睡眠は、肌の機能調整を整えるホルモンが分泌される時間です。そして細胞の新陳代謝は寝ている間にこそ活性化されます。睡眠不足は、肌が再生し回復するために必要な時間を奪います。睡眠は、量より質です。お肌にとって最適な睡眠時間は10時から2時。この時間帯にできるだけ身体を横にして、脳に血流を増やし、休憩態勢に入ったことを認識させ、しっかり修復させましょう。
 

次はスキンケア対策を見直してみましょう

特に乾燥がひどい人はコットンなどを使って化粧水をつけるのもNGです。手でつけるようにしましょう。その時はくれぐれもパンパン叩かないように!ぎゅっと浸透させるように肌の上からかるく抑えて入れます。クレンジングもごしごしこすると乾燥で弱った肌をさらに傷つけます。ニキビがあっても決してごしごしこすらないよう気をつけてください。
乾燥には洗顔方法を変える事が一番効果的です。メイク、洗顔のしすぎ、すすぎ過ぎなどはとにかく避けましょう。水に近いぬるま湯でTゾーンの部分をメインに優しく洗いましょう。人間の肌は汚れが落ちるようにできていますので、メイクしていないなら、本来はぬるま湯洗いだけで十分汚れは落ちます。
 

とにかく肌に負担をかけないように

メイクも日焼け止め以外は出来るだけしないほうがイイでしょう。クレンジングも、どうしてもメイクをしなくてはいけない時だけにしましょう。特にオイルクレンジングは必要な皮脂まで洗い流してしまうので、使用は最小限にしましょう。しみる化粧水はやめてください。そして化粧水をアレコレ変えるのも、肌の回復をまってからの方が賢明です。
 
洗顔後に残ってみえるふやけた肌は、ちょっと日焼けみたいにぽろぽろカサカサがふやけてはがれやすくなってますが、絶対につめなどではがさないようにしましょう。ただでさえ弱っている肌にさらに傷がつきます。
 
乾燥が特にひどい人は石鹸や洗顔料などを使わない、ぬるま湯の素洗いを心がけましょう。シャワーを直接かけるのも禁物です。手に掬ってからお肌を洗うようにしましょう。
 
しみやくすみの原因にもなるので、肌にはとにかくやさしくする事が大事です。やさしく、やさしく。絶対こすらないように!!
 
 
早速今日から、外と中から素肌ケア実践してみてくださいね。
まずは、睡眠から始められませんか?
 
 
☆あわせてよみたい☆
さらにニキビにはこちらもチェック→『ニキビのタイプと対処方法』

2014/04/30

シミそばかす?「水菜」を食べれば大丈夫!? お肌にうれしい栄養たっぷり【水菜】のお話

世の中には見た目と中身ではえらい違いのものもたくさんありますよね。今日ご紹介する「水菜」もそんなものの代表です。ほそくて、うすくて、こんなんに栄養なんてあるの??なんて侮ってはいけません。水菜は、女性に必要なビタミン・ミネラルが豊富に含まれた、「食べるサプリ」なんです(前にも言ったな・・・)。
今日はそんな「水菜」のお話をしたいと思います。

fresh mizuna
fresh mizuna / AsianLifestyleDesign

 

見た目よりかなり栄養豊富

水菜はビタミンC、βカロチン、ポリフェノール、カルシウム、鉄分、カリウム、食物繊維が豊富なとっても栄養価の高い緑黄色野菜です。ビタミンCコラーゲンの合成を助ける働きがあり、日焼けによるシミそばかすを抑えてくれる効果がありますβカロチンは体内でビタミンAとなり、粘膜を保護し、肌トラブルを解消してくれます。さらにさらにポリフェノールは、酵素を活性化し細胞の老化を阻止し、シミしわたるみからお肌を守ってくれます。食物繊維は、そのほとんどが不溶性で、整腸作用があります。不溶性の食物繊維は、腸内の余分なものを絡め取り、腸をきれいにしてくれます。腸内をきれいにしておくことは、綺麗なお肌への基礎作りにとっても大切ですよね!その他、利尿作用をもち余分な塩分を外に排出してくれるカリウムや、貧血予防によい鉄分も豊富と、美容にも健康にもとっても良い素敵なお野菜なんです。
もちろんこれらのビタミン・ミネラルは男性にとっても必要不可欠な栄養素です。毎日の紫外線はなにも女性ばかりを狙っているわけではありません。紫外線によるダメージを防ぎ、清潔感と潤いのあるお肌を保ちましょう。

水菜
水菜 / masahiko

水菜は、日本古来の伝統的な京野菜

水菜は元々、京都で古くから栽培されてきた、伝統的な京野菜です。昔は「京菜」とも言われていました。同じ仲間に「壬生菜」というのもありますが、壬生菜は葉のギザギザが少ないです。今ではハウス栽培が発達しており一年中食べられますが、本来の旬は12月頃から3月。冬場に食べるのがおいしい野菜なので、ちょっと旬は過ぎてしまってますね。でも価格もお手ごろで、しゃきしゃきとした触感が食欲をそそり、夏バテ予防にも、夏の紫外線対策としてもおすすめな野菜ですので、今からしっかり食べておきたいですね。
 

Mizuna in Dashi Broth 水菜のおひたし
Mizuna in Dashi Broth 水菜のおひたし / naotakem

水菜を中医学的に見ると

水菜の性味は涼性で、辛・甘。脾、肝、肺に行き、余分な熱をとり、身体に必要な潤いを補い、潤す効果ががあります。中医学的に見ても夏場には最適のお野菜ですね。辛があることで、冷えを飛ばしてくれる効果があるといえますが、辛味は品種改良で薄まってしまっているものが多いので、それほど強くはないでしょう。甘味は胃腸を養ってくれます。また血流を良くしてくれる効果もありますので、潤いを補う効果と相まって、血液サラサラ対策にももってこいですね。
 

IMG_4582
IMG_4582 / takaokun

おいしい水菜を食べるには

葉が深い緑色で、しおれたり、茶色になっていない瑞々しいものを選んでください。茎の部分はまっすぐ伸びていて、白くて艶があるものが新鮮でおいしいとされています。
保存は、葉野菜ほとんどにいえますが、葉から水分が蒸発するので、湿らせた新聞紙に包んでからポリ袋などに入れて冷蔵庫の野菜室に立てて入れるようにしましょう。余り日持ちはしないので、出来るだけ早く食べるようにしましょう。
 

Mystery Green
Mystery Green / MMChicago

水菜に多く含まれるビタミンCは水溶性ですので、ゆで時間は最小限にしましょう。茹でるとビタミンCが大幅に減ってしまいますが、それでも100gぐらい食べれば1日に必要量のビタミンC約半分が摂取できます。パリッとした歯ざわりが特徴的な野菜なので、硬めにさっとゆでておひたしにするのもいいですし、生のまま食べてもおいしいです。本来の水菜は茎の部部が硬く、ピリッとした辛味がありますが、全国的に流通しているものは、やわらかく、辛味もないのでサラダにもぴったりです。我が家では夏バテの防止には、豚肉と水菜の冷しゃぶサラダを作って胡麻ダレでいただ九のが定番となっています。豚肉をゆでるだけでとっても簡単なので是非ご賞味ください。もう一つおすすめレシピは、これまた豚肉と一緒にさっと炒めた、炒め物。炒めることで脂溶性のβカロチンの吸収率があがりますし、コチラもおすすめです。
紫外線対策もできて、夏バテ予防にもなり、デトックスしてくれて、栄養と潤いの補給もしてくれる。尚且つお手頃価格。こんな素晴らしい食材を食べないのはもったいない!ほんとに簡単に短時間に調理できますので、是非献立に一品加えてみてくださいね!
 

2014/04/28

「毎朝カーテンを開けるだけで鬱が解消する?」~日光のすごい力のお話~

今日のように太陽が気持ちの良い日は、朝カーテンを開けて日の光を体で感じると、さっきまでぐずぐずとしていた気持ちもパーッと晴れて、がんばるぞーっという気になります。そんな単純な六本木店店長櫻井です。でも実はこれが単純な私だけの問題ではなく、ちゃんと根拠があるんです。

 

曇が鬱や自殺を増やす?!

雨の多いシアトルや、冬の日照時間が短いアラスカや北欧では、鬱病患者が多いそうです。それと関連したことで、とても興味深い記事をみつけました。なんと、日照時間が少なくなると、鉄道自殺が増えるそうなんです。
″寒水孝司 医学研究科准教授、角谷寛 滋賀医科大学医学部附属病院特任教授(京都大学医学研究科 元准教授)らの研究グループは、直前数日間の日照時間の少なさが鉄道自殺に関係することを示しました。「鉄道自殺の直前3日間あるいは7日間の日照が少ないほど鉄道自殺の危険が高いことが示されました。」(京都大学)″
まだはっきりしたことはわかっていないのですが、体内時計をコントロールしているメラトニンというホルモンが、日照時間が短くなることで、タイミングが遅れて分泌されたり、分泌が過剰になったりするために体内時計が狂ってしまい、だるさ、やる気の低下などが起こってしまうという可能性や、光の刺激が減ることで、セロトニンという神経伝達物質が減り、脳の活動が低下してしまうということが原因として考えられています。カーテンを閉め切った部屋で暮らしていると鬱になりやすいという報告もあるそうです。
 

眠りのメラトニンと活動のセロトニン

メラトニンは、脈拍、体温、血圧を低下させることによって睡眠と覚醒のリズムを調整し自然な眠りを作り出す、通称「眠りのホルモン」です。メラトニンは光を受けると分解されます。セロトニンは、体に適度な緊張感を与える興奮性の神経伝達物質です。これが減ってしまうと鬱症状がみられることがわかっています。ちなみに鬱症状に使われる抗鬱剤のデプロメール、パキシル、ジェイゾロフトは、このセロトニンを(ざっくりいうと)増やすお薬なんです。セロトニンは光を受けると増える性質があります。日の光に当たる時間が減ると、眠りのホルモンであるメラトニンが増加し、活動的にしてくれるセロトニンが減るので、やる気がなくなって鬱っぽくなってしまうんですね。鬱っぽくならないためには、朝は太陽を浴びて、メラトニンをしっかりと分解して、セロトニンを増やすことがとても重要なことなんです。
 

リズム運動でもセロトニンが増える

セロトニンは朝強い光を浴びることで増えますが、もう一つ増やす方法があります。それはウォーキングやランニングなどリズムを持った運動を行うことなんです。「ウォーキングが体にいいのはわかってるけど、そんな時間がない!」という方、セロトニンはリズムを持った運動で増えるので、呼吸でも、咀嚼でもなんでもいいんです。朝ご飯のときに噛む回数を最低30回増やすとか、毎朝1日5分でも座って腹式呼吸をするでも、足踏みでも、なんなら貧乏ゆすりでも(たぶん)いいんです。
セロトニンを増やすには、原料であるトリプトファンを多く含んだ食材を摂るのが良いでしょう。いくら太陽を浴びても原料がないと作られませんからね。トリプトファンはマグロやカツオなどの赤身の魚や、納豆、豆腐、豆乳など大豆製品、筋子、たらこ、アボガドや、お米にも多く含まれていますよ。

 

 

中医学では・・・

冬から春になって日照時間が伸びて、気温が上がりだすと、「陽気(ようき)」というエネルギーが高まると考えています。陽気とは大気中に存在する活動のためのエネルギーです。この陽気のおかげで、万物は生長し、変化することが出来ます。陽気が高まる春になると、動物も植物もそして虫たちも活動を始めます。草木は生長し、花は芽吹きます。陽気が少なくなると、気温は低下し、日照時間は少なくなります。季節は秋そして冬になります。1日では夜が陽気が少なくなる時です。
人の体では、体表を巡り体を護り、汗腺を開け閉めして体温を調節し、内臓を温めるなどをする「衛気(えき)」が陽気にあたるとされています。陽気は軽くて清浄なもので、外、そして上へ向かい、気持ちを高め、盛り上がらせ、強くしてくれます。衛気が低下すると、環境適応能力が低下し、汗をかきやすくなり、抵抗力が低下してカゼをひきやすくなったり、冷えたりしてしまいます。人体の臓腑というのは、ある一定の温度がないと活動することが出来ないため、衛気の不足で身体が冷えてしまうと、病気に罹りやすくなり、動きも緩慢になり、何をするにも億劫になってしまいます。
なので、中医学でも毎朝日光を浴びる事は、心と体を健やかに保つためにはとても重要なことと考えられています。

 

 
太陽の強いエネルギーには、私たちの体と心を整える力があるようです。雨の日や曇りの日が続くと何となく気分が滅入るな~っていうのは、何となくじゃなく、それは太陽不足せい、かもしれません。もし気分がふさぎがちで、体調もいまいちすぐれないとき、そして日ごろからそうならないためにも、曇りでもセロトニンを活性化するのには十分な光の量がありますので、毎朝カーテンを開けて日の光を浴びるようにしましょう。太陽が出ている日は貪欲にそれを吸収しましょう。そして散歩でもランニングでも、呼吸法でも、噛む回数を増やすでもなんでも、リズム感のある運動を生活の中に取り入れるようにしましょう。今日からGWです。ショッピングもいいですが、公園で日の光をあびて寝っころがるのもいいですよ~
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2014/04/26

イスクラ薬局の運営会社情報

運営会社 イスクラ産業株式会社(英文会社名:lSKRA INDUSTRY CO., LTD.)
本社所在地 〒103-0027 東京都中央区日本橋一丁目14番2号
設立年月日 1960年3月1日
事業概要 ロシア・CIS諸国・中国との医薬品、医療機器、化学品の輸出入
中成薬(中国漢方製剤)、健康食品、スキンケア製品の製造、販売