イスクラ薬局(東京)

ブログ日記 | イスクラ薬局 六本木店BLOG

ブログ日記BLOG

陰陽と季節の代わり目の眠りの話。

どうも最近睡眠が調子悪い櫻井です。こんにちは。なぜか夜中に目が覚めてしまうんですよね。
二十四節季でいうと夏は今日までなようです(詳しくは中野店のブログを参照してください)。
今日からは秋です。図ったかのように朝の気温が下がったように感じられましたね。
熱さが落ち着くことで眠れるようになるかもしれませんね。
 

 
中医学には、陰と陽という概念があります。白と黒のあのまるい、
勾玉が二つ重なった様なこれ↓です。
 

 
陰陽はふたつの対立した事象や物を代表するもので、同一の事物の中に存在して相互に対立する関係にあります。
陰陽とはなんだか難しい話に聞こえますが、その発生は極めて単純で、太陽の当たるところが陽日の当たらないところが陰というものです。この考えがどんどん発展していって、対立関係にあるすべての事物を陰陽二つに分類しました。陽の代表は火で、陰の代表は水を想像するとわかりやすいかもしれません。火に代表される陽は、明るい、熱い、軽い、活動的、外にある、上昇するもの、エネルギーなどの機能的なもの、機能が亢進するもの、天、昼、春、夏など水に代表される陰は、暗いもの、冷たいもの、重たいもの、落ち着いて静かなもの、下降するもの、物質的なもの、機能が低下しているもの、地、夜、秋、冬などがあります。一般的に陽は+で明るいイメージ、陰は-で暗いイメージがありますが、本来はそのような意味はまったくありません。動きが陽で休息が陰なように、どちらも同じく必要なもので、良い悪いという意味は有りません。
 
陽は、明るい、熱い、軽い、活動的、外にある、上昇するもの、エネルギーなどの機能的なもの、機能が亢進するもの、天、昼、春、夏など
陰は、暗いもの、冷たいもの、重たいもの、落ち着いて静かなもの、下降するもの、物質的なもの、機能が低下しているもの、地、夜、秋、冬など
 
陰陽はそれぞれ単独では存在することが出来ません。相手の存在があって初めて、自分の存在があります。漢方薬を使う時、陰陽のバランスが崩れているからと言って、冷やし過ぎたり、熱し過ぎたりすると、余計にひどくなる場合があるので、常にこの概念を念頭に置く必要があります。同時に、陰陽は対立するもので、お互いがお互いを抑制しています。冷え症の方は陰が強い状態ですので、強い陰に対立できるように、陽を強める漢方を使います。陰の病気には陽を、陽の病気には陰の方法で対策します。そして、陰陽は絶対的な存在ではなく、常に変化します
 

 
そこで、冒頭の季節と睡眠の話に戻ります。陰陽論では昼は陽気が表に出て活動し、夜は体内の陰に戻って休むと考えられています。陰と陽、どちらが多すぎず、真ん中にあれば、陽は陰にすっぽり隠れてしまえるので、寝つきもすっきり、夜もぐっすり眠れます。私の場合は、陰がちょっと足りていないのかもしれません。確かに陰が不足してるときのサインの、喉も渇きや、寝汗もたまにあります。
そして、今はまさに夏から秋へと、陽から陰への移り変わりの時期。徐々に暑さが落ち着き、寒さが台頭するようになります。明るい時間が短くなり、暗い時間が長くなります。この変化に身体も順応していかなくてはいけません。環境の変化というのは、それがたとえ良いものでも、負荷がかかります。順応するまで、ちょっと不具合が生じることもあります。夜目が覚めてしまうというのは、そうした順応の過程でちょっとバランスを崩しているのかもしれません。
ということで、補陰しつつ心を落ち着ける漢方を今日はのんでみることにします。昨日は、温胆湯しか手元になかったので、とりあえず飲んでみましたが、かんやっぱり眠れはしますが、喉が渇いて目が覚めてしまいます。温胆湯は入眠にはよいのですが、体内を乾かせてしまう働きがあるので、逆効果でした。今日は、酸棗仁湯や甘麥大棗湯を飲んでみます。結果はまたご報告いたしますね~
 

2013/09/06

みゆき族とイスクラ???

今日は9月5日。石炭の日(クリーンコール・デー)で、国民栄誉賞の日で、フリーファッションデーで、東京・代々木の国立体育館が完成(1964)した日で、みゆき族の日です。
 
今日、私の目を引いたのは、“みゆき族の日”。
 
http://obhr.lolipop.jp/ivy/cgi-bin/joyfulnote/img/1357.jpg
(『Always3丁目の夕日』の一シーンにわかりやすい場面が出てくるのですが、
映画のキャプチャ画面を載せるわけにはいかないので、上記リンクをご参照ください。)
 
 
まず『みゆき族』とは何か。
みゆき族とは、銀座にたむろしていた熱狂的な中島みゆきの信望者、、ではなく、1964年、東京オリンピックが開催された年、リアルAlways3丁目の夕日の時代、銀座みゆき通りにたむろして、女性はロングスカートに大きな紙袋や麻袋を持ち、男性はバミューダショーツを着た“ハイティーン”達のこと。今では、「ストリートファッションの元祖」とも言われています。モッズや、アイビーが流行していたのもこの時代。なぜ『みゆき族』の間で大きな紙袋や麻袋が流行ったのは謎。当時、この時代のストリートファッションを牽引していていた『VAN』の紙袋がそうだったからなのかもしれません。麻袋はなぜですかね。これもどっかのブランドの袋だったのでしょうか。ブランドロゴが入った紙袋ってのは、今も昔も重要な販促素材でもあります。当店でもかわいい「シンシンの紙袋」が人気です。
この「VAN」の創業者の石津謙介氏。アイビールックを日本にもたらした張本人ですが、たくさんの功績をのこしています。ファッション業界には、1型(伝統的なモデル)2型(改良型)3型(新発想型)という言葉があり、現在でも既製服つくりの基本的な考え方になっているそうなんですが、これも石津氏の作った言葉。さらに驚くべきことに、ブレザーが一般的に着られるようになったのも石津氏が火付け役。今でも使われている「TPO」という言葉はこの頃、石津氏が提唱した言葉だそうです。
 

シンシンの紙袋とトートバック
 
1960年当時は、小児麻痺(ポリオ)の全国的な流行から痛ましい犠牲者が全国的に続出していた時。当社イスクラ産業もそんな中、活動を始めました。当時、当社では、「ソ連製の安全で効果が確認されている弱毒性生ワクチンを輸入することが、この事態に役立つことができる」とソ連政府に働きかけをおこなっていましが、戦後間もない日本において、社会主義国との貿易など考えられないことでした。しかし幸運にも、全国的な母親運動の高まりも手伝い、全国で初めて生ワクチンの輸入へこぎつけました。この生ワクチンの投与がきっかけとなり、小児麻痺の流行は下火になりました。この経験が当社の企業としてあり方を決定づけました。
その後、1966年には初めての中成薬、華陀膏を輸入します。それから47年、時は流れ、今では皆様もご存知の婦宝当帰膠や冠元顆粒、板藍茶や板藍のど飴などを、パンダマークでおなじみの会員店数約1000店となった日本中医薬研究会会員を通じて、皆様にご提供させていただけるようになりました。
 

 
って、、、何が言いたいのかわからないブログになりましたね。
ただ、TPOを提唱したのが、VANの創業者だったってことに驚き、書き始めたのですが、、何となくそれだけで終わるのはと思い、当社の沿革など書いてみました次第です。
 
漢方のご相談は全国のパンダマークの薬局、または、イスクラ薬局直営店まで!^^;
 
 
 
全国の会員店の検索、または口コミなどは
「漢方体験」で検索いただけます。  http://www.kanpo-taiken.com/
 
漢方情報満載の
イスクラ薬局直営店ホームページはこちら  https://www.ikanpo.jp/
イスクラ産業のホームページはこちら http://www.iskra.co.jp/
 
 

2013/09/05

夏の暑さと紫外線で髪が痛んでいませんか。髪は「血の余り」そして「腎」の華。

こんにちは。櫻井です。今日は9月4日、櫛(くし)の日だそうです。くしの日は1978年に制定され、美容週間実行委員会が実施しているそうです。「く(9)し(4)」の語呂に合せ、美容関係者がくしを大切に扱い、また、美容に対する人々の認識を高めてもらう為に制定されたそうです。
 
秋が近くなると、気になるのは髪の毛。昔はこんなに抜け毛多くなかったんだけどなぁ。最近なんだか髪が細くなってきた。白髪も増えてきたし、、、今日は櫛の日にちなんだ、髪の毛の話です。今日は『菅沼栄先生の漢方の知恵袋』から、『髪の養生』のお話を。
 

 
抜け毛や薄毛、髪のトラブルの悩み、そんな時中医学では、「血の不足」、「腎の機能低下」、「ストレス」の三つを疑います。
は西洋医学で考える血液とほぼ同義。中医学では生命活動の基本となる重要な物質とされ、血が充実していて、体内をサラサラとスムーズに流れていることが健やかな状態と考えています。血の主な働きは身体のあらゆる組織や細胞に栄養を運び、老廃物を運び出すこと。この働きによって、目は見えるようになり、足は歩けるようになります。また、血は潤いを多く含み、精神を落ち着ける働きもあるので、心を安定させ、体の潤いを保つことにも大きな役割があります。『中医学では髪のトラブルは心身の不調によって現れると考えています。髪の健康と深く関わるのは、「血」「腎」「肝」。中医学では「髪は毛の余り」とされていて、血が十分にあれば髪にもしっかり栄養が届いて健康な状態が保たれると考えています。そのため、体内の血が不足したり、血流が悪くなったりすると、髪に栄養がいきわたらず、抜け毛や白髪になるのです。』とおっしゃるのは中医学講師の菅沼栄先生。
大量に血を消耗する妊娠・出産をへた女性に白髪が増えたり、髪が細くなったりするのが多く見られるのも、血を大量に消費した後の補給がうまくいってなかったことに原因があるようですね。
また、「髪は腎の華」と言われ、生殖や成長に関わる腎の状態は髪に現れるとされ、腎の弱りは、老化現象による抜け毛や白髪を加速させます。
ストレスは、気の巡りを悪くさせます。気は体内を流れるエネルギーで、血もその流れにのって流れています。気の流れが滞ってしまうことは、血の流れも悪くなり、その結果髪の栄養が不足して、抜け毛や白髪などのトラブルが発生しやすくなります。さらに髪のことで悩むことは、ストレスを強くし、それが更なるストレスとなって、悪循環を作り出してしまうので、厄介です。
 

 
中医学的には、髪のケアはしっかり体の中からケアして上げることが大切です。体質を整える積極的なヘアケアで、いつまでも美しく元気な髪を育てましょう。
血の不足による髪の細りや抜け毛、艶のなさなどは、月経や出産を経験する女性に多いとされています。血の不足は、薄毛、抜け毛、白髪、髪の細り、乾燥、艶の低下などを招きます。その他、疲労感、息切れ、食欲不振、動悸、不眠なども見られることが多く、舌の色は淡く、顔色は白い傾向にあります。血の不足の養生の基本は、脾胃(胃腸)を元気にして、食事をしっかりとり、体内に血をしっかり蓄え、養うことです。睡眠を十分にとる、適度に運動をするなど、生活習慣を整えることも大切です。血を補う食材は干しブドウ、ホウレンソウ、なつめ、鶏肉、人参、卵などがおすすめ。
 
加齢などに伴う腎の弱りでは、ホルモン分泌なども弱く、生殖発育の促進力も低下するので、慢性的な白髪、薄毛、抜け毛などがみられます。加齢は誰にでも訪れる自然なことで、それを止めることはできませんが、腎をしっかり養生することで年齢による髪の悩みは和らげることが出来ます。おすすめの食材としては、くるみ、桑の実、黒ゴマ、松の実、黒豆、山芋、海藻、なまこなどです。足腰を鍛えることもとても重要です。エレベーター、エスカレーターを使わず階段をつかったり、座ってばかりの作業では、1時間に1度は動くようにして、腎に刺激を与えましょう。
 
ストレスからくる髪の影響は、多忙なかたや、イライラしがちな方、落ち込みやすい方などに見られます。ストレスを上手に発散する術が少ないことが多いので、楽しめて体に良いストレス発散方法を見つけましょう。入浴やアロマ、瞑想などはおすすめです。暴飲暴食などで片付けないようにしましょう。こまめに身体を動かすこと、睡眠をしっかりとることなどもとても重要です。ストレスからくる髪のトラブルは、抜け毛、白髪、薄毛など。その他、憂鬱、イライラ、怒りっぽい、頭痛、喉の閉塞感、胸のつまり、お腹の張り、月経不調、月経痛、舌の色が暗いなどがみられます。食材は香りのよいものでストレス発散しましょう。
 

 
日常の養生としては、朝のブラッシングが効果的。馬だってペットのワンちゃんだって、ブラッシングして上げたほうが艶やかで健康な毛を保てるように、人間もブラッシングして血流を良くしてあげることが大切。さらにマッサージすることで、血流を良くし、気の流れもよくなるので、髪の健康にはとてもおすすめです。髪はタンパク質ですので、熱にとても弱いです。ドライヤーやパーマなどは控えめにしましょう。血流が悪くなる脂っこいもの、辛いもの、冷たいものなどは控えるほうが良いでしょう。心と身体を健やかに保つことがいつまでもきれいで艶やかな髪を保つことに繋がります。

2013/09/04

新そば季節。頭スッキリ、疲労回復におすすめ「蕎麦」のお話

先ほど、お店にいきなり9名のロシアの方がご相談に来られスタッフ一同てんてこ舞いでしたが、通訳さんを交え、どうにか9名のご相談を乗り切りました。
こんにちは、櫻井です。ロシアの方々は結構漢方とか、薬草類に親しみを持たれている方が多いような気がします。それともただ当店に来るような方は薬草好きな方がおおいだけなんでしょうかね。まぁ納得して飲んでいただけて、健康になってくれればそれでよいのですが。
 
そろそろ新そばの季節ですね。
そばと言えば岩手のわんこそば、山形の板そば、新潟のへぎそば、長野の戸隠れそば、京都の茶そば、兵庫の出石そば、島根の出雲そば、山口の瓦そばななどの全国津々浦々の名産そばから、引っ越しそばに年越しそば、蕎麦屋の数も数知れず、日本人はほんとにそばが好きですね。
痩せた土地でも良く育つため、全国どこでも食べられる「そば」ですが、私が気になるのは、やっぱり江戸っ子の粋な食べ方。さっと食べて、さっと出る。ワサビはそのままそばにちょっと載せて、濃い口のつゆにちょいづけで、少な目をずずっと一口で食べる。味は薄かろうが、ワサビをつゆにといたり、べちゃべちゃつけるのは野暮な食べ方。蕎麦屋に居座るのもやはり野暮。少ないからって2枚も頼んじゃ野暮の極みってもんだい。とっとと食って、とっとと帰んな!なんて声も聞こえてきそうな、江戸っ子の蕎麦作法。おのぼりさんの私は、どうにも江戸っ子の粋に憧れてしまいます。


田舎そば 利之 大ざる / k14

 
痩せた土地でも育つそばは、「蕎麦を作ると村が栄える」ともいわれ、蕎麦名所をつくることで、観光客を呼び込む手法がとられてきました。しかしその一方では、「蕎麦自慢はお里が知れる」とも言われ、そばの名地=やせ地とも言われていたようです。その他、落語や歌舞伎、ドラマに歌など様々な文化に取り込まれ、多くの日本人の日常に溶け込んでいったそば。日本人のそば好きは江戸時代には確立されていたようで、江戸時代中期にはすでに「蕎麦全書」なる、今でいう“蕎麦ミシュラン”とでも呼べるような「蕎麦屋ガイドブック」が刊行されていたようです。そばはずっと大人気だったんですね。
蕎麦屋と言えば、東京では御三家と言われる、更科、砂場、藪があります。更科は信州そばの流れをうけるもので、砂場は大阪・上方。藪はもともと江戸と言われています。どれも名高い名店ぞろいですが、一言でその違いを言うと、「薮の辛つゆ」「更科の甘いつゆ」「砂場はその中間」と言われているそうです。どれも味の濃いつゆだったようで、今よりも小ぶりな蕎麦猪口が使われており、そこにちょっとつけてずずっと一気に平らげるのが粋なんだそうですが、江戸以外では味の濃いつゆが主流ではなかったようで、つゆにどっぷり麺を付けてしまうのは、田舎者と考えられていたのかもしれませんね。そば好きはそばの香りで酒が飲めるといいます。そばの香りとのど越しを楽しむためにも、ワサビはつゆにとかずに、つゆはつけすぎず、小さ目を一口でずずっといただきましょう。
 
ところで、ざるそばともりそば。その違いはご存知でしょうか。
元々はそば粉をかいて食べていた「そばかき」が江戸時代初期は主流でした。その後それを細長く切って、器にもり、つゆにつけて食べ出したのが「切りそば」。それが流行り、蕎麦屋が増えたころ、他者との違いをアピールする店が出始めます。その一つ、「伊勢屋」がざるに盛った蕎麦をうりだしたところたちまちブレーク。ほかの蕎麦屋もこぞって真似をしたことから、そばをざるに盛る、「ざるそば」が一般的になりました。しかし、せっかちな江戸っ子の間では、つゆを直接そばにかけてしまう「ぶっかけ」や「かけそば」が流行りました。そこでそれらと区別をつけるために、それまでのつゆにつけて食べる「切そば」を、「もりそば」というようになったそうです。ざるそばはその後明治の時代になっていったん高級志向になり、海苔がトッピングされたようです。
今ではその区別もなくなり、海苔だけが形骸化してのこったようですね。
 

 
蕎麦涼性で身体にこもった余分な熱をとり、頭に上った気を下す力があるとされています。血圧を下げるルチンや糖質を分解するビタミンB1やアミノ酸がバランスよく含まれ、疲労回復や夏バテ予防にもおすすめの食材です。整腸作用もあるとされ、胃腸機能低下や便秘、下痢などにも良いですね。夏そばは6月から8月中旬、秋そばは9月中旬から11月中旬とこれからは秋の新そばの季節ですね。
蕎麦は涼性で身体を冷やす傾向にあるため、これからは温かい蕎麦がおすすめです。最後に栄養分がたくさん溶け込んだ蕎麦湯をいただくこともお忘れなく。
 
 

2013/08/31

銀舎利・もう一度見直したいお米のお話

なぜか最近朝が起きるのがつらい櫻井です。どうもこんにちは。夏の疲れがたまっているのでしょうか。
 
先日、本を読んでいてふと目に留まった文字がありました。それは、「銀舎利」。「ぎんしゃり」とよみます。お寿司を握るあの酢飯ではなく、おそろいの青いスーツがトレードマークの漫才師でもなく、お骨のことです。
 

 
舎利(しゃり)とは、昨日のお話の続きではありませんが、仏教用語で「仏舎利(ぶっしゃり)」のことをさします。「仏舎利」とは、仏陀、お釈迦様のお骨のことです。なぜ舎利が、米のことになったのかというと、説は複数あるのですが、一説ではお釈迦様が無くなった時に骨を焼いたら小さく砕けたそうで、その小さく砕けた骨の白い色と形が、米に似ていたためといわれています。もう一説は、骨はやがて土となり、土は穀物を実らせるとても尊いもの。この日本でも米は主食で同じように尊いものとして考えられていたためと言われています。
確かに、米をこぼしたり、粗末にあつかったりするとおばあちゃんが、「ほとけさんの罰が当たるよ!」と言っていたのを思い出します。同じく祖母は、「米という字は「八十八」と書いて、八十八の手間がかかっているんやで。一所懸命つくってはる人のことを考えたら一粒も無駄にできひん。」と言っていました。米は尊いもの。私の記憶の中にもそんな実感があります。
 

 
中医学で米は「粳米(こうべい)」と言って生薬の一つです。主に胃腸薬として使われます。
薬性は平性で、寒熱は関係なく、胃腸を養い、元気の素をつくりだすほか、イライラを和らげる作用もあります。体力消耗時におすすめです。特に下痢など脱水症状が気になるときには重湯やおかゆにして少量の塩と一緒にとることをお勧めします。
 


rice porridge / おかゆ / Kanko*

 
朝食に米を食べるのは、朝から体に吸収しやすいエネルギーと潤いを与え、胃腸を養うことが出来ます。中国ではよく朝食でおかゆが食べられます。白米より、形の崩れたおかゆは消化に良く、胃腸にやさしいので、まだ胃腸機能が動き出して間もない朝食にぴったりです。日本でもカゼを引いたときや、体調がすぐれないときにはよくおかゆが食べられていますね。私の実家でも熱を出した時に母が作ってくれたのを思い出します。
おかゆの中に野菜や少量の海産物、お肉などをその日の体調、季節に合わせていれることで、とても優れた養生食となります。この時期、秋の入り口は、秋冬の乾燥に備えたい時期なので、小松菜、白菜、アスパラガス、百合根、白きくらげ、チーズ、豆乳、ゴマ(黒白)、松の実、 ひまわりの種、鶏卵、うずらの卵、豚肉、ホタテ(干し貝柱)、赤貝、牡蠣、枸杞子(クコの実)等を少量加えると、身体を潤してくれ、おすすめです。ホタテの貝柱なんておかゆに合いますね。白菜も少し入ってるともっと良いですね。味噌を少し入れると、お米の食物繊維とともに乳酸菌もとれますので、お通じにも良いですね。病中だけでなく、体力消耗時から、普段の健康食としておかゆをとりいれてみてはいかがでしょうか。
 
食のブログを書くと、毎度食べたくなります。今回もやっぱりおかゆが食べたくなりました。今週末は台風で雨も強そうなので、朝からゆっくりおかゆでも作ることにします。

2013/08/30

イスクラ薬局の運営会社情報

運営会社 イスクラ産業株式会社(英文会社名:lSKRA INDUSTRY CO., LTD.)
本社所在地 〒103-0027 東京都中央区日本橋一丁目14番2号
設立年月日 1960年3月1日
事業概要 ロシア・CIS諸国・中国との医薬品、医療機器、化学品の輸出入
中成薬(中国漢方製剤)、健康食品、スキンケア製品の製造、販売