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婦人科のおはなし の記事一覧

月経前や月経時に胸が張る、かゆい 痛い!! ~タミーの月経講座~

こんにちは!タミーこと田宮です!
今回は ”月経前や月経時に胸が張る かゆい 痛い” ことについてお話ししますね。
前述した事を中医学的に言い換えると ”経行乳房脹痛(けいこうにゅうぼうちょうつう)” といいます。
経行乳房脹痛とは
・月経前や月経時、または高温期に乳房が脹って痒かったり痛みが出る状態。
・月経周期にともなって繰り返し現れ、月経後には症状が治ることが特徴。
です。
基本的に自律神経をつかさどる【肝】の調子がわるくなることが原因とされています。
多くは下記にご紹介する2パターンです。それではご紹介致しますね。

①肝気鬱結(かんきうっけつ)

 中医学では、怒・喜・思・憂・悲・恐・驚の7つの感情の変化を『七情』とよびます。この感情が高ぶりすぎると、気の流れをつかさどる【肝】が失調し気が乱れスムーズに循環しなくなります。気がスムーズに循環しなくなると一箇所に溜まり胸が張ります。また一箇所に溜まった気は熱を持ち、かゆみや痛みを引き起こします。

気の流れが滞ると下記のような症状が現れます。
・月経前に乳房が脹って痒み
・痛みがある
・胸苦しさがあり、脇も脹る
・ゆううつ
・ため息多い
【上記のような症状にオススメの養生】
・適度な運動を心がけましょう(ひと駅分歩く、TVを見ながら足踏みなど)
・あまりストレスを溜めこまない事(ストレスの原因を除去)
・香りの強い食材がおすすめ:セロリ、春菊、シソ、みかん、オレンジなど

②肝腎陰虚(かんじんいんきょ)

 陰虚(潤い不足)体質や慢性疾患による出血(月経時の出血量が多い、消化管からの出血など)のため、からだの潤いが不足し、さらに肝が乱れ、生殖に深く関わる腎も弱っている状態です。自律神経や体の巡りをつかさどる『肝』と、生命エネルギーの源で、成長発育・老化・生殖に深く関わる『腎』の両方で、からだを潤す物質(血や津液)が不足している状態。肝にある血が減りうまく機能しなくなると月経に影響が出ます。また、腎は現代医学でいう女性ホルモンや内分泌器官と関係が深くうまく機能しなくなると様々なホルモンバランスの乱れを生じます。
【症状】
・月経中または月経後に両方の乳房が張る。
・腰や膝がだるく力が入らない
・目が乾燥、口や喉が乾燥する
・手や足がほてる、いらいらする
【上記のような症状にオススメの養生】
運動は軽めに、汗のかき過ぎに注意。
身体を潤してくれる食材がおすすめ:レンコン、百合根、トマト、梨、豆乳など
今回の経行乳房脹痛は月経周期によって乳房の症状が繰り返し、月経後に消失することが特徴です。
乳房にしこりを感じたり、月経後も消失しない場合は、乳がんなどが関係していることもあります。
40代になりましたら定期的に乳がん検診を受けましょう。また、40未満の方は月1回のセルフチェックを行うことをおすすめします。
他の月経講座はこちら↓

月経が来ない… ~タミーの月経講座~
月経と次の月経の間に出血がおきる… ~タミーの月経講座~
月経が終わらない… ~タミーの月経講座~
なぜ経血の量が少ないのか? ~タミーの月経講座~
月経血の量が多い!! ~タミーの月経講座~
月経周期が早まったり遅くなったり!! ~タミーの月経講座~
月経周期が遅い!! ~タミーの月経講座~
月経周期が早い!! ~タミーの月経講座~
 

2019/01/19

百合子先生の婦人科講座 月経と子宮筋腫5(最終回)


子宮筋腫の第5回(最終回)は、筋腫と疲れです。
子宮筋腫の方の中には、こんな会話があります。
“体が疲れやすいんです。”
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。。。どんな風に疲れるのですか?
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“毎日、たくさん寝ています。何かしたい気持ちもあります。何かしてもよいのですが、後で疲れがとれなくなります。“
たくさん寝ていますというところだけを聞くと、健康的でとても良いですねと言いたくなります。
そんな健康的な方はやる気があるのに、疲れがとれなくなってしまう。。。のです。
やる気とは何でしょうか? 体力のある人が、自分のエネルギーを用いて何かをしたくなる気持ちと言えます。
中医学では、食事から取り入れた気や血が充実した体で動かされる心の気と言えます。
体の疲れとはどうでしょうか? やる気と共に物事を行った時に生じる、持っている体力の消耗とその感覚と言えます。
中医学では、体力という気が足りなくなった(気不足や気虚)ために生じる倦怠乏力と言えます。
筋腫は今までで述べましたように、血行の悪い瘀血と考えられています。
ご紹介してきた血行が悪くなる原因には、他に気不足や気虚があります。
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気虚の方は、顔色蒼白で体力が少なく、非常に疲れやすくなります。
先ほどの方は、どうでしょう。気虚のタイプです。疲れやすく、たくさん寝ていたいのです。
寝ていても体力をいつも以上に使うと、疲れがとれなくなります。
体力と筋腫の間には面白い関連があります。過労や、大病をすると筋腫が大きくなります。
体力が少ない気虚の方は瘀血を作りやすいので、筋腫も増やし易くなります。
先ほどの方には、もう一つ気になるところがありました。
“何かしてもよいのですが、後が疲れる。。。”です。
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気虚の方は、体力と共に風邪もかかりやすくなったり、心の気も少なくなったりしますが、
情緒を主とする肝の気も動きが悪くなり、気分にむらがでやすくなります。
気分が良いと、急に何かしたくなり体力を大きく使ってしまいます。
無理をして何かしてしまうと、患っている他の病気や風邪も長引き易くなりますので、
どうぞお気をつけてください。
5回にわたり、筋腫についてあれこれ述べてみましたが、皆様の体の発見につながると幸いです。
では、新テーマで、また、どうぞ宜しくお願い申し上げます。
 
合わせてこちらもどうぞ↓
月経と子宮筋腫4 百合子先生より
月経と子宮筋腫3 百合子先生より
月経と子宮筋腫2 百合子先生より
月経と子宮筋腫 百合子先生より

2019/01/05

月経期間でないのに突然の出血!! ~タミーの月経講座~

こんにちは!タミーこと田宮です!
今回は ”月経期間でないのに突然出血が来あることついて” についてお話ししますね。
月経期間でないのに突然出血があることを中医学では崩漏(ほうろうorぼうろう)といいます。
「崩」とは・・・突然の出血で血液量が多いものを指し、崩中や経崩ともいいます。
「漏」とは・・・ぽたぽたと緩やかで血液量が少ないものを指し、漏下や経漏ともいいます。
の意味があります。

【中医学に崩漏(ほうろう)は4つのタイプ】

①血熱(けつねつ)

血に熱が停滞することが原因で起こる症状です。ストレスや辛いものの過食などが影響することもあります。
【症状】
イライラ、のぼせ、体がほてる、口が乾く、皮膚が乾燥する、微熱が続く、出血(鼻血、便血、不正出血など)など。
 
*辛い食べ物は厳禁。アルコールも控えめに。
 
②腎虚(じんきょ)
五臓六腑で当てはめるところの「腎」は、身体の根本的なエネルギーを司り、水分代謝・生殖機能・ホルモンの調整などとの関わりが深い臓腑。
元々、腎が弱い体質の方もいますし、更年期で腎が徐々に弱ってくる場合も。
【症状】
月経が不規則で経血量が多い、もしくは滴り続き終わらない。経血は淡い色、サラサラしている。四肢が冷える顔色が青い、下肢に力が入らない
*黒ゴマ、黒豆、黒きくらげなど黒い色の食材がおすすめ
③脾虚(ひきょ)
脾には血の流血を防ぐ作用があります。
過度の思い悩みや飲食の不摂生、過労などにより脾が傷つき、統血作用が失調し出血に繋がります。
【症状】
月経でもないのに突然出血があり、その後もダラダラと続く、経血は淡く薄い。疲労、短気、顔色は白い、顔や四肢が浮腫みやすい、手足が冷たい、飲食が進まない
*冷たい食べ物(飲み物)、生もの唐辛子などの香辛料は控えめに
長芋、豆類、肉類もおすすめ。よく噛み、腹8分目を心がけましょう
④血瘀(けつお)
液の流れが滞っていることを指します。慢性化している疾患や症状を持っていらっしゃる方や、月経期・産後すぐに熱や寒の邪気を受けると起こりやすいです。は万病の元と言われています。
【症状】
月経期以外で出血があったり止まったりする。ダラダラ続いたかと思うと、しばらくして突然大量に出血があり止まらずまたダラダラ続くこともある。経血は紫黒色で血塊が混ざる。下腹部に痛みや張りがあるなど。
*動物性脂肪、甘味、味の濃い物は控えめに、香味野菜や青魚、ほうじ茶、黒豆などおすすめ
とタイプ分けします。
どのタイプで発症しても症状が長引くと最終的に腎が損傷するといわれています。さらに、風邪を引いたり冷えたりなど色々なことが起こると、改善も難しくなってしまうので早めの対応が大切です。
他の月経講座はこちら↓

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2018/12/14

月経が来ない… ~タミーの月経講座~

こんにちは!タミーこと田宮です!
今回は ”月経が来ないことについて” についてお話ししますね。

日本では月経が来ないことを無月経(むげっけい)といい、月経が更年期頃に終わることを閉経(へいけい)といいます。
しかし中医学では月経が来ないことを閉経(へいけい)といい、月経が更年期頃に終わることを絶経(ぜっけい)といいます。
ちょっとややこしいですね。
中医学でいう閉経(無月経)は、18歳くらいになっても初潮がない、月経が3カ月以上ないものをいいます。
※閉経(無月経)とは考えないものは↓
・妊娠中や授乳中の一時的な月経の停止
・更年期の絶経
・初潮後の一時的な停止(初潮後はそもそもホルモン状態がまだ不安定)
など
中医学での閉経(無月経)と現代医学での閉経、ややこしくなるのでこれより後は無月経と書きます
中医学では5つのタイプに分けて考えます!!
1.肝腎不足(かんじんぶそく)
先天的に腎のエネルギー不足があったり、多忙、ストレス、流産後の養生不足などにより肝腎が不足した状態。肝は血の貯蔵もになっています。
特徴:18歳くらいになっても初潮がない、周期が長めの月経はあったが段々と量が少なくなり無月経に至った。
腰がだるく、下肢に力が入らない、めまい、耳鳴など
2.気血不足(きけつぶそく)
元々、脾(胃)が弱い、飲食の不摂生や思い悩むことが多いと気や血が作られなくなり不足します。慢性的な病や流産・早産による気血の消耗からも無月経となる可能性があります。
特徴:月経がだんだん遅れ、量が少なくなり、経血の色は淡く薄い、最終的に無月経になる、
目のかすみ、動悸、息切れ、食欲不振、髪にツヤが無く抜けやすい、顔色が黄色っぽい
3.陰虚血燥(いんきょけっそう)
元々陰虚体質であったり、出血による陰の消耗、辛いもの(唐辛子など)の食べ過ぎなどにより血が乾いてしまうと潤いも不足します。
特徴:月経量がだんだん減ってきて無月経になった、
手足のほてり、両ほほが赤くなる、寝汗、咳で唾や血が出る、皮膚が乾燥している
4.気滞血瘀(きたいけつお)
ストレスなどによる感情の乱れは気に異常が起こり、気血の巡りが悪くなります。
特徴:月経が数か月ない、抑うつ状態、怒りっぽい、神経質、胸や脇に脹痛がある、手足が冷たい、ガスが溜まりやすい
5.痰湿阻滞(たんしつそたい)
体に湿が溜まりやすい状態。脂っぽい物や甘い物の食べ過ぎ、による脾の負担は湿を溜めやすくなります。
特徴:月経が止まっている、白色のおりものの量が多い、肥満体型、悪心嘔吐、痰が多い、疲労、倦怠感、顔や足がむくむ、おりものの量が多い
主に上記の5つに分けけられます。
どのタイプでも長く無月経の状態が続くと気・血などが不足していくので注意しなければなりません。
3か月以上、月経が来ない場合は内膜増殖症などの疾患の可能性もありますので、婦人科の検査を受けましょう。
他の月経講座はこちら↓

月経が来ない… ~タミーの月経講座~
月経と次の月経の間に出血がおきる… ~タミーの月経講座~
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月経周期が早い!! ~タミーの月経講座~
 

2018/12/13

月経と次の月経の間に出血がおきる… ~タミーの月経講座~

こんにちは!タミーこと田宮です!
今回は月経と次の月経の間におきる出血 ”経間期出血(けいかんきしゅっけつ)” についてお話ししますね。
経間期出血は、現在でいう排卵出血(はいらんしゅっけつ)に該当します。
女性の生理周期の間にはE2、FSH、LH、Pなど生理に関わるいくつかのホルモンが分泌されています。
排卵期は複数の女性ホルモンの分泌が、一時的に減る時期です。これにより内膜を支える力が弱まるため、内膜が一部剥がれて出血することがあるといわれています。
しかしながら経間期出血の原因は完全には分っておらず、中医学では体質が出血の有無に大きく関わっていると考えます。
中医学では以下の3つに分けて考えます。

①腎陰虚(じんいんきょ)

腎は、生命エネルギーの根本を司っている臓腑です。ホルモンバランスや免疫力などとも関係します。腎虚には腎陽虚(じんようきょ)と腎陰虚(じんいんきょ)があります。
ザックリ分けると腎陽虚は冷えタイプ、腎陰虚はほてりタイプです。

【症状】

経間期に出血、出血量は少ない又はやや多い、紅色で塊はない
めまい、手足がほてる、腰がだるい、熟睡できない、寝汗をかく、排便困難、尿が黄色い

などの症状がみられます。

②湿熱(しつねつ)

余分な水分やどろどろとしたもの(痰湿)が でき、体の中に湿が長期間停滞すると熱に変化して湿熱となります。主に暴飲暴食や飲酒、ストレス、不規則な生活によって体内に発生します。

【症状】

 経間期に出血、出血量は少なかったり多かったりする、紅色で粘稠質、塊はない。
疲労感、関節がだるい、胸苦しい、あまり食べられない、黄色っぽいおりものが多くでる、舌の上にべたっとした黄色い苔が乗っている

などの症状がみられます。

③瘀血(おけつ)

血液の流れが滞っていることを指します。慢性化している疾患や症状がある場合によく見られます。瘀血は万病の元と言われています。

【症状】

 経間期に出血、量は少なかったり多かったり、紫黒色、塊が混じることがある。
下腹部の両側に脹痛や刺痛がある、肩こり、頭痛、紫色の舌

などの症状がみられます。
 
 
 
といったように分けます。
生理以外の出血を経験したことある方は少なくないのではないでしょうか。
体質による養生も必要ですが、隠れた疾患のサインかもしれません。定期的な婦人科検診はなさってください。

2018/11/09

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運営会社 イスクラ産業株式会社(英文会社名:lSKRA INDUSTRY CO., LTD.)
本社所在地 〒103-0027 東京都中央区日本橋一丁目14番2号
設立年月日 1960年3月1日
事業概要 ロシア・CIS諸国・中国との医薬品、医療機器、化学品の輸出入
中成薬(中国漢方製剤)、健康食品、スキンケア製品の製造、販売