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月経の小話③/加藤 百合子

こんにちは 加藤百合子です。
今年の秋は、秋晴れの爽快な日が少ないですね。
皆様、気圧の影響で体調をくずしていませんか。

婦人のお話第3回目は、月経の時期です。
月経が始まる時期は、一定であることが望ましいのですが、
不思議なことに、遅くなったり早くなったりします。
時期のずれの中で、早まる場合についてお話しします。

時期については、個人によって、非常に異なりますので、早いと気づかない方もいらっしゃいます。
28日±2日の間で始まる月経は、正常の月経となります。
7日以上前に月経がある時、または、1ヶ月に2回以上月経がある時、
これは月経が早まっている対象となります。

中医学では気虚という証の方が早まります。
気虚という証は、体のいろいろな部分の気不足をいいます。
中でも、消化の働きである胃腸に相当するところを脾と言い、
脾の部分の気不足が重要になります。
脾の気不足という状態は、食事を受け入れて、砕いて、
栄養を吸収することが弱くなり、体が疲れやすくなります。

他の臓器でも、気の不足はその機能が弱くなるために、
正常な形や機能を維持することが難しくなります。
その一つとして、子宮の内膜です。厚くなった子宮内膜が要らなくなった時に、
剥がれることで月経は起こります。この厚くなった内膜を維持する事が、
子宮の機能の一つとして大切です。気虚の方は、その機能が弱くなり、
月経の正常時期まで内膜が保てなくなり、早く剥がれてしまうので、
月経が早まるという状況になります。

どうすることが良いでしょう?
先に述べましたが、脾の気を補強することから始めましょう。

日頃の食事は少なめではないですか?
好む食事が多くて、栄養のバランスは取れてますか?
消化のよい食事でしょうか?

食材に新鮮なものを取り入れ、料理の内容を検討することで、
気を補うような環境にすることができます。

月経の小話①

月経の小話②

2021/11/06

血のお話⑦ 目を使うと血を消耗する / 矢留 江里子

こんにちは。矢留です。

目を酷使すると「血」が減る?

コロナ禍にあり、仕事での在宅ワークや、PC作業、スマホ、TV配信画像、子供のゲーム…

目を使うこと、多くなっていませんか?

目がだるい、ショボショボする、ボンヤリする、疲れる、痛い、眩しい、目眩、頭痛などの症状は目の酷使が原因となることがあり、
症状があって眼科で検査を受けても異常なく、薬の投薬もないまま、目薬をさしているがすっきりしないという方もいらっしゃるのではないでしょうか。

中医学でいうと「目」は「肝(かん)」ととても深い関係にあります。
「肝」には「血(けつ)」が貯蔵されています。
「血」の働きは、全身に潤いと栄養を与え、精神活動を支えます。
「肝」に貯蔵されている「血」は「心(しん)」のポンプで全身に送り出されます。
「血」が全身にくまなく送り届けられることによって体が潤い栄養され、疲れもなく精神的にも元気に動き回ることができるのです。

「心は血脈を主る」
「血」を送り出す「心」は脈とともに脈管中の血液も管理しています。
「心血」が不足して血の滋養を得られなければ「目」は乾燥してショボショボし、視力は減退することになります。

「肝は目に開竅する」
「目」は「肝」の経絡が外に通じる竅であり、肝の経絡は目の周囲をめぐって体表にある目につながります。目の症状がある場合、まずは肝にめがけて処方を組むことが多くあります。
「肝」は貯蔵している「血」の栄養を受け、目は色や形を識別し、物を見ることができる。
「肝血」が不足すると、目に栄養が行き届かず、視力が衰え、白内障や夜盲症などの症状につながることもあります。

「肝は疏泄を主る」
「肝」は「気」の流れを整える働きがあります。
「気」は「血」を推し動かし、「血」とともに体内をめぐって体の隅々まで栄養を届けます。
「肝」の疏泄機能が失調し停滞すると、熱がこもり、「肝」の陰血を消耗、すると目の充血や涙目、目痛などの症状が現れることに繋がります。

中医学の考え方では、「肝」に貯蔵されている「血」によって「目」は潤いを保ち栄養されている、ということがおわかりいただけたでしょうか。

目の健康が気になる方、養生されてみてくださいね。

2021/10/16

「寒露 菊花開く」薬枕のはなし / 車田 光穂

こんにちは。車田です。

旧暦の9月9日(今年は10月14日)は重陽の節句。平安時代の初めに中国より伝わったとされています。
古来中国では奇数は「陽数」、偶数は「陰数」と考えられており、「9」は陽数の最大値であり、9月9日を9が重なる「重陽」と呼んで、節句の一つとしました。

今年の重陽である10月14日の頃は、菊が美しく咲く時期です。菊は「仙境に咲く霊薬」として、邪気を払い、長寿の効能があると信じられていました。
習わしとしては、菊の香りを移したお酒を移した「菊酒」を飲んで邪気を払い、無病息災、長寿を願います。

先日、太田記念美術館で行われている「歌川国芳展」を観に行ったのですが、「菊角力 巣鴨植木屋四郎兵衛」という観菊(これも重陽の習わしの一つ)の様子が描かれたものがありました。時代は江戸です。百種接分菊というらしいです。植木職人の技術はすごいものがありますね。

さて、菊枕ですが、重陽の日の夜は眠りの中まで、菊づくし。乾燥させた菊の花を枕に忍ばせて、その香りにより邪気を払うということです。生薬でもある菊花は、中国では杭州のものが一番質が良いとされています。薬枕などとも呼ばれ、菊花だけでなく、川芎、牡丹皮、白芷などを一緒に入れて、まるで包剤を作る感覚で枕にしているようで、状態に合わせて様々な菊花ベースの薬枕が販売されています。

秋は過ごしやすくなる分、ついつい夜ふかしして布団の中でスマホいじってしまう方もいらっしゃるかと思いますが、この薬枕があれば大丈夫かも…?菊花はほてりを冷ましてくれるので、目の使い過ぎにはおすすめです。
お茶として売られている菊花と玫瑰花を少量をガーゼに入れて、普段使う枕に忍ばせて、オリジナルの薬枕を色々作ってみても面白いかもしれません。

2021/10/09

迎える秋。「肺」を乾燥から守る / 鮎澤 婦佐江

秋の味覚、“梨”が店頭に並んでいます。
様々な品種がそのシャリ感を競い合い、果汁が喉を潤してくれます。

中国原産の梨は2.000年以上昔から中国の人々に愛されていました。
たっぷりの果汁は、

・身体を潤す

・咳を止める

・便秘を改善する・・・

などの効果があります。

秋は、乾燥の季節。身体の中から潤い爽やか美人に‼ デザートに梨をどうぞ。

迎える秋冬、雨の多かったこの夏。高温多湿の環境は、体内に「湿(身体に溜まった余分な水分や汚れ)」をつくり、脾胃(消化器系)の働きを低下させます。食欲不振、疲労感、下利軟便などの症状が回復できずにいると、「脾胃」と深い関係にある「肺」の機能にも影響を及ぼします。
肺は、肺の呼吸によって取り込まれる精気(生命活動のエネルギー)を生み出すし、邪気(ウイルス・細菌・・)の侵入を防ぐ働きがあります。

そのため、夏バテなどの影響で肺の機能が低下すると秋に入り、風邪をひき易い、咳・喘息など呼吸器系の症状が出やすいそして、肺は、皮膚との関わりもあるため、乾燥による皮膚のトラブルも多くなります。

「肺」は、免疫力とも深く関わっています。脾胃の働きを整え、十分な栄養を摂り、肺の働きを強くして、しっかり呼吸する事が大切です。

ポイントは、「潤い」を保つこと (^_-)-☆

★水分をたくさん摂り過ぎ、浮腫を招く事ではありません。

肺の疲れの主な症状

・風邪をひき易い

・息切れ

・咳や痰が出る

・喉の乾燥

・皮膚の乾燥

・息切れ

・汗が多い

・身体が冷えやすい

・苔 薄く乾きやすい・・・

食養生

潤い食材 ・ゆり根・梨・きのこ類・白きくらげ・はちみつ

・クコの実・レンコン・・

風邪対策
・葛湯・生姜湯・ネギ・シナモン・・・

2021/10/06

中医学から養生~秋の養生~/ 加藤 百合子

こんにちは 加藤百合子です。
朝晩、涼しい風になり、秋を感じるようになりました。魚好きの私は、香ばしい塩焼きのさんま(秋刀魚)が食べたくなります。

今回は秋刀魚について少しお話します。

秋刀魚は細長い銀白色の魚です。細い・狭いの発音から“さんま”と呼ばれ、秋に捕れる刀のような魚から“秋刀魚”と書かれたそうです。夏の間に成長し、寒流にのって、東北、関東、九州と太平洋を下り、産卵をします。秋に、日本でたくさん捕獲できる理由ですね。
東京では8月終わり、TVで捕獲量の話が放送されますが、日本のこの時期のおいしい魚と、1854年に伝わってから、海外の方にも人気ものです。

江戸の庶民の間で、秋に好まれた事が落語にも残されています。みなさんも聞いた事がある「目黒のさんま」です。知らない方のために、少し紹介します。

目黒に出かけた殿様が、空腹に耐えられず、農家で薪でじかに焼いた秋刀魚を、初めて召し上がって、そのおいしさを忘れられなくなってしまいます。当時、秋刀魚は庶民の魚のため、殿様は食べれないのです。食べたい殿様は、親戚の食事会に秋刀魚の所望がかないます。しかし、料理係は大変です。殿様の体を考え、秋刀魚を日本橋まで買いに行き、焼いた魚の油をとり、小骨を取り。。。(聞くだけでおいしくなさそうですね)。

殿様は変わり果てた秋刀魚とその味に、言われた一言が、『日本橋ではなく、目黒の秋刀魚が一番だ!!』

目黒で捕れないことを殿様が知らないことがユニークですが、庶民と殿様で、お互いにおいしさを知らない環境であったことを気の毒に思います。

刀のようにピンとして、眼が澄んだもの秋刀魚は鮮度がよくおいしいですので、ぜひ、季節の魚を召し上がって、冬に向けて脾胃を養って下さいませ。

2021/10/02

イスクラ薬局の運営会社情報

運営会社 イスクラ産業株式会社(英文会社名:lSKRA INDUSTRY CO., LTD.)
本社所在地 〒103-0027 東京都中央区日本橋一丁目14番2号
設立年月日 1960年3月1日
事業概要 ロシア・CIS諸国・中国との医薬品、医療機器、化学品の輸出入
中成薬(中国漢方製剤)、健康食品、スキンケア製品の製造、販売