どういう人に多いの?
下半身太りや体重の割に体脂肪が多いような方が「食べなくても太る」タイプです。食べなくても太ってしまうのは、中医学でいう『気虚(ききょ)』が原因と考えられます。『気虚』とは体に必要な気(エネルギー)が不足している状態です。気(エネルギー)が不足しているため、食べたものがしっかり吸収できず栄養を全身に運べないのです。そのため疲れやすい、体力・筋力がない、風邪を引きやすい、食欲振、食後は眠くなる、むくむなどといった症状も出やすくなります。また、舌をチェックしてみると大きく分厚い、色は白っぽく、舌の両脇に歯型があることが多いです。このタイプの人は『気』の不足により新陳代謝が悪くなり体内に「水分」や「脂肪」がたまり、摂取したカロリーも体脂肪となってしまうので食べてないのに太りやすい体質になってしまうのだと考えられます。そのため『気』の不足により太り、太ったから食べない、食べないからさらに気が不足するという悪循環も起こり得ます。
漢方薬では
エネルギーを作り出す胃腸の働きを改善することが大切です。補中益気丸、 健胃顆粒は胃腸の働きを改善し、不足している気を補います。また、三爽茶というハーブティーは水分代謝を活発にし、脂肪を燃焼する働きがあります。体質によってお薬が変わってくることもありますので、気になる方はお近くの薬局でご相談されると良いですよ。
日常生活では
1日の始まりである朝に食事を取ることがとても大切です。時間のない人も出来るだけ食べるようにしましょう。
食材としては
・食べると気を補うために働く・・・えび、うなぎ、山芋、牛肉、鶏肉など
・胃の消化機能、新陳代謝をUP・・・穀類、芋類、きのこ類など
これらの食材を積極的に取ることもおすすめです。ただしもともと胃腸が弱いのですから食べすぎは禁物です。また冷えたものは胃に負担がかかるため温かくしてお食べください。気虚タイプの人は激しい運動は『気』を消耗してしまいますので控えめに。ウォーキングなどの軽い運動で体内に『気』を取り入れましょう。ヨガや太極拳もおすすめですよ。
まとめ
上記で述べたとおり、食事制限やハードな運動が体重を落とすことにつながらない場合もあるのです。無理なダイエットはホルモンバランスを崩し、様々な病気の原因となりますので気をつけてください。体質にあわせて健康的にダイエットに取り組みましょうね。