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この症状って?

アトピー性皮膚炎と漢方|中医学における対策や西洋医学との違い

アトピー(atopic)はギリシャ語で「アトポス」(atopos・a.否定、topos.由来)、「特定されていない」「奇妙な」という意味です。

アトピー性皮膚炎の病名を付けたのは米国の皮膚科医ザルツバーガー(1933年)。多様な側面を持つ複雑な皮膚炎と受け止められていたと考えられます。

アトピー性皮膚炎は重症から軽症まで、身近にみられる皮膚疾患で、当店に来店される方も多いです。西洋医学でもバイオ治療など、最新の治療法を試みられていますが、アトピー性皮膚炎を根治する明確な解決策は打ち出されていないようです。

もちろん、中医学でもすべて解決できるわけではありませんが、反復して発症しやすいアトピー性皮膚炎は、長期的かつ根本的治療が必要であり、中医学は症状緩和と体質改善に役立つということは言えます。

アトピーの女性のイラスト

 

アトピー性皮膚炎の定義


アトピー性皮膚炎は,増悪と軽快を繰り返す瘙痒のある湿疹を主病変とする疾患であり,患者の多くは「アトピー素因*」を持つ。

*「アトピー素因」について
①家族歴・既往歴(気管支喘息,アレルギー性鼻炎,結膜炎,アトピー性皮膚炎のうちいずれか,あるいは複数の疾患),または

② IgE (免疫グロブリン)抗体を産生しやすい素因

<アトピー性皮膚炎診療ガイドライン 2021>

 

アトピー性皮膚炎症状チェックリスト


①皮膚に丘疹(ブツブツ)、紅斑(赤み)がある。

②皮膚に小水疱(水ぶくれ)、浸出、糜爛(ジュクジュク)がある。

③皮膚が鱗屑(かさかさ)または苔癬化(ごわごわ)になっている。

④発疹部分はかなりかゆく、掻き壊しがある。

⑤乾燥肌又は鮫肌である。

⑥皮疹が始まって6ヶ月以上たっている。

⑦顔面、頸部あるいは肘、膝の裏に発疹がある。

⑧発疹は左右対称である。

⑨花粉症、喘息を患ったことがある。

⑩家族がアトピー性皮膚炎、喘息、アレルギー性鼻炎、結膜炎になったことがある。

⑪検査の結果IgE値が上昇している。

 

西洋医学的アトピー性皮膚炎の治療法


外用:ステロイド軟膏、非ステロイド軟膏、プロトピック軟膏、スキンケアなど
内用:ステロイド内服、抗ヒスタミン剤

ステロイド軟膏の副作用:皮膚の萎縮、酒さ様皮膚炎、ニキビ、あせも、とびひ、ヘルペスなどに感染しやすく悪化する。免疫低下。多量、長期使用で全身作用、中止したときのリバウンド現象がひどい。ステロイド内服の副作用:副腎委縮、骨粗しょう症、低身長、骨折しやすい、動脈硬化、月経異常、リバウンド現象

 

中医学におけるアトピー性皮膚炎の対策|漢方薬など


アトピー性皮膚炎のタイプ別の症状や中医学における対策、よく使われる漢方薬などを解説します。

 

急性期


・湿熱(ジュクジュクタイプ)

症状:紅斑、水疱、ただれ、じくじく、脂っぽいフケ、脂っぽいカサブタ

よく使われる生薬:竜胆(リンドウ)、スベリヒユ(五行草)、車前子(オオバコの葉)など

おススメ食材:あずき、緑豆、緑豆もやし、緑豆春雨、はとむぎ、西瓜、冬瓜、キュウリ、クラゲなど


・熱毒(重症タイプ)

症状:広範囲の紅斑、ぶつぶつ、赤い斑点、腫れ、ただれ、紅皮症、黄色いかさぶた

よく使われる生薬:金銀花、連翹、山梔子、蒲公英(たんぽぽ)、黄芩、板藍根、黄連、スベリヒユ、牡丹皮、赤芍など

おススメ食材:たんぽぽ、くちなし、小豆、緑豆、緑豆春雨、西瓜など

 

慢性期


・血虚風燥(カサカサタイプ)

症状:カサカサ、フケのように皮がむける、皮膚がたるむ、頭部のフケ

よく使われる生薬:当帰、地黄、芍薬、何首烏、阿膠、桑椹、竜眼肉など

おススメ食材:何首烏、阿膠、桑の実、竜眼肉、豆腐、梨、りんご、百合根、白木耳など

・陰虚内熱(ほてりタイプ)

症状:カサカサ、ほてる、のぼせを伴う乾燥感、口内炎、紅斑

よく使われる生薬:麦門冬、沙参、生地黄、玄参、石斛、亀板、玉竹、知母など

おススメ食材:麦門冬、スッポン、梅干しの種など

・脾虚湿盛(胃腸が弱いタイプ)

症状:赤みの薄い水疱、ジュクジュク、食欲不振、下痢気味

よく使われる生薬:蒼朮、白朮、茯苓、薏苡仁、黄精、焦三仙、山薬など

おススメ食材:ハトムギ、黄精、きのこ類、山査子、山芋、トウモロコシなど


 

よく使われる漢方薬の一例


瀉火利湿顆粒、黄連解毒湯、涼解楽、清営顆粒、五涼華、五行草、紅サージ、亀鹿仙、健脾散、艶麗丹など

 

食事のポイント


胃腸に負担をかけて、湿をためないことが大事です。生物、冷たい物、脂こい物を避け、卵、牛乳、肉類を多く摂らないようにしましょう。又、カタカナ食(ピザ、パスタなど)は避け、和食(穀物、野菜(キノコ類、緑黄色野菜、淡色野菜)、海藻、大豆製品、魚)を中心にしましょう。

 

スキンケア


皮膚表面を保護することが重要です。保湿を十分に、界面活性剤の使用を避けて洗いすぎない、入浴は低い温度で短時間、を心がけましょう。

 

メンタルヘルス


アトピー性皮膚炎の方は、自律神経の乱れにより、副交感神経優位となり、痒みが生じてしまいます。仕事や勉強、趣味、家事などによって常に適度な緊張感を保つようにしましょう。
アトピー性皮膚炎のお悩み、どうぞイスクラ薬局までお気軽にご相談くださいませ♡

参考文献:順天堂大学/北京中医薬大学日本校講義資料、<いかに弁証論治するか【続編】>
監修
佐藤薫
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上海外国語大学留学中に中医薬膳に出会い、帰国後北京中医薬大学日本校に入学。中医薬膳専科で中医薬膳学、中医中薬専攻科で中医学を学ぶ。現在、イスクラ薬局日本橋店での漢方相談のみならず、日本中医食養学会講師、北京中医薬大学日本校で中医中薬専攻科での通訳を務める。体の基礎を作る食事からしっかり指導できる学会認定不妊カウンセラー。

「食養生は、中医養生法の礎となるものです。漢方同様、お一人お一人の体質体調に合った食養生法をご提案します。」

*不妊、二人目不妊、子宮筋腫、卵巣嚢腫、月経痛、更年期

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