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この症状って?

不眠の改善におすすめの漢方薬|睡眠薬との比較も

「現在、日本では国民の4人に1人以上が睡眠障害を抱えており、自覚していない人も含めると、更に多くの人が睡眠に関わる健康に問題があるといわれています」(総務省統計局)

「日常生活で睡眠不足の状態が継続することにより、心身の不調、昼間の眠気、倦怠感、不安、焦燥感が増加するとともに、身体疾患の誘因や増悪因子となり、医療費の増大に波及する」(睡眠学会学術集会特別講演「睡眠学の現在と未来」)

実際に、薬局にいらっしゃるお客様の多くが主訴以外に不眠のお悩みを抱えており、主訴と同様に対策が必要な方がほとんどです。

不眠に悩む女性

 

現代医学の睡眠の話


まずは眠りのメカニズムや不眠の原因について解説します。

 

眠りと脳温


活動する日中には脳の温度を高く保ち、夜間は体から熱を逃がして脳を冷やします(熱放散)。そのため就床前の眠気が強くなる時間帯は脳が急速に冷える時間と一致しています。寝入る前に赤ちゃんの手足がぽかぽかしているのは熱放散をしているためです。

 

冷え症が眠りを妨げる


冷え症の場合は血液循環が悪くなっているため、手足から放熱されず、深部の体温もうまく下げることができず、これが快適な眠りの妨げとなってしまうのです。また、冬は手足が冷たくなりすぎて、寒くてなかなか眠りにつけないということもしばしばあります。

 

眠りと副腎皮質ホルモン


ストレスを感じていると、いつもより眠気を感じるのに、いざ眠ると「眠りが浅い」「熟睡感が得られない」とお悩みの方も多いです。これは、ストレスを受けたときに分泌される副腎皮質刺激ホルモン(ACTH)というホルモンのせいです。

このホルモンには外敵から身を守るために睡眠を抑制して体を緊張させるはたらきがあるため、分泌されると深い睡眠を得ることができません。

しかも矛盾したことに、このホルモンの“分解”は睡眠中に行われるため、強いストレスが続いていると分解に要する時間を確保するために“眠りたい欲求”が高まってしまいます。

そのため、ストレスがかかると眠気はあっても熟睡できないという、すっきりしない状況に陥ってしまうのです。

 

眠りとメラトニン


メラトニンは脳の松果体と呼ぱれる部分から分泌されるホルモンです。明るい光の下では分泌が停止します。子供で分泌がピークに達し、量が減ると思春期が始まります。

壮年期の間は減り続け、高齢者は微量しか生成しません。また、メラトニンはセロトニンから作られます。セロトニンは必須アミノ酸のトリプトファンから作られ、またトリプトファンを脳内に送り込むためにはブドウ糖が必要です。

食事のバランスが乱れると、睡眠にも影響を与えます。
睡眠リズムのイラスト

 

不眠症のタイプとおすすめの漢方薬


中医学における不眠症のタイプは主に以下の5つです。それぞれの症状やよく使われる漢方薬についてご紹介します。

 

心脾両虚タイプ


症状:寝つきが悪い、夢が多い、眠りが浅い、動悸、倦怠感、食欲不振、食後の腹脹、顔色が悪い、じっとしていたい、舌淡・舌苔薄白、脈弱

よく使われる漢方薬:心脾顆粒、加味帰脾湯など



 

心腎不交タイプ


症状:イライラ、不眠、手足の裏が熱っぽい、寝汗をかく、口が渇く、健忘、耳鳴り、腰痛、舌暗紅・舌苔少、脈細数

よく使われる漢方薬:天王補心丹、桂枝加竜骨牡蛎湯など



 

肝鬱血虚タイプ


症状:寝つきが悪い、夢が多い、驚きやすい、わき腹が脹って痛い、良くため息をつく、怒りっぽい、イライラする、目が充血、舌紅・舌苔黄、脈弦数

よく使われる漢方薬:酸棗仁湯顆粒など


 

痰熱内擾タイプ


症状:不眠、イライラ、口が苦い、眩暈、頭が重い、舌紅・苔黄膩、脈滑・数

よく使われる漢方薬:温胆湯エキス顆粒など



 

胃気不和タイプ


症状:不眠、食欲不振、腹部膨満感、腹痛、悪心、嘔吐、腐臭のあるゲップ、下痢または便秘、舌苔黄膩、脈滑弦数

よく使われる健康食品:晶三仙


 

漢方薬と睡眠薬の違い


漢方薬は、不眠に至る原因の解消に働きかけ、再度不眠にならないように体質改善を図ります。よって不眠の改善だけではなく全身のコンディションを整える効果があります。

睡眠薬は、「ベンゾジアゼピン系睡眠薬(マイスリー、アモバン、ルネスタ、レンドルミン、ドラール)」 と「非ベンゾジアゼピン系睡眠薬(ベルソムラ、ロゼレム、トラゾドン)」に大別されます。

非ベンゾジアゼピン系睡眠薬は、依存性耐性が比較的少ないので、非ベンゾジアゼピン系睡眠薬から治療を開始することが多いです。睡眠というピンポイントの症状の改善では漢方薬よりも優れていますが、以下の副作用が起こる場合もあります。

ふらつき・目眩、睡眠中の異常行動、眠気、頭痛・頭重感、倦怠感、残眠感、悪心、不安、悪夢、味覚異常、傾眠、浮動性眩暈、注意力障害、うつ病、口渇、口腔内不快感、口内乾燥、下痢、便秘、傾眠、疲労、入眠時幻覚、動悸、睡眠時随伴症、夢遊症、倦怠感、眩暈、眠気、発疹、血中プロラクチン上昇、低血圧、失神、徐脈、不整脈、高血圧、起立性低血圧

以上のように、不眠の対策に漢方も一つの選択肢です。睡眠のお悩み、どうぞイスクラ薬局までお気軽にご相談くださいませ♡

参考文献:『いかに弁証論治するか』

 
監修
佐藤薫
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上海外国語大学留学中に中医薬膳に出会い、帰国後北京中医薬大学日本校に入学。中医薬膳専科で中医薬膳学、中医中薬専攻科で中医学を学ぶ。現在、イスクラ薬局日本橋店での漢方相談のみならず、日本中医食養学会講師、北京中医薬大学日本校で中医中薬専攻科での通訳を務める。体の基礎を作る食事からしっかり指導できる学会認定不妊カウンセラー。

「食養生は、中医養生法の礎となるものです。漢方同様、お一人お一人の体質体調に合った食養生法をご提案します。」

*不妊、二人目不妊、子宮筋腫、卵巣嚢腫、月経痛、更年期

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