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この症状って?

いびきと漢方/その原因と対策/おすすめの漢方も

寝苦しい季節がやってきましたね・・・一晩中エアコンをつけっ放しでないと熟睡できない方も多いことでしょう。
一緒に就寝しているパートナーや家族にとって、熟睡できない悩みの種はもしかしたら、あなたの『いびき』ではないでしょうか?アルコールを飲んだ夜や疲れた日に、一時的にいびきをかくことは誰しも経験することですが、自分のいびきで起きてしまった、パートナーや家族に「いびきが大きいよ」と、心配されたことはありませんか。慢性的ないびきの場合、病気が隠れていることもありますので、ご注意くださいね。では、そもそもいびきはどのようなメカニズムで起こるのでしょうか?



いびきとは??


『いびき』とは、睡眠中に起きる異常な呼吸音と定義されます。睡眠時無呼吸症候群(SAS)などの病気、鼻や咽喉の器質的な障害、一時的な疲れやアルコールの影響などにより、口蓋垂が軟口蓋や舌根とともに上気道(のど)を狭くし、呼吸をした際に空気が振動することにより起こります。

いびきの原因は??


単純性いびき


  • 花粉症などのアレルギー性鼻炎、鼻ポリープ、蓄膿症など鼻詰まりを起こす病気

  • 扁桃腺や咽頭扁桃(アデノイド)が炎症などにより腫れている

  • 疲れやアルコールにより、舌の筋力が落ち、気道を狭くする

  • 睡眠時無呼吸をともなういびき


  • 肥満

  • 口蓋垂や舌が大きい

  • 睡眠時無呼吸症候群(SAS)

  • ※睡眠時無呼吸症候群(Sleep Apnea Syndrome 以下SAS)とは、睡眠中に呼吸が停止する状態(無呼吸)や止まりかける状態(低呼吸)が何度も繰り返される病気です。一般に、無呼吸・低呼吸が1時間に5回以上認められます。呼吸が止まるたびに脳が短時間覚醒するため、眠りが浅くなってしまいます。



    子供のいびきは扁桃腺や咽頭扁桃(アデノイド)の肥大、鼻炎によるものが多くみられます。肥満が原因のいびきは咽頭周囲への脂肪沈着、扁桃が肥大、小顎・下顎後退により、上気道が狭くなり、アルコールの摂取でさらに狭くなる場合もあります。睡眠時無呼吸症候群(SAS)は睡眠中に呼吸が止まった状態(無呼吸)が断続的に繰り返され、十分に睡眠が取れない為、日中の眠気・集中力低下を起こす病気です。酸素不足が続くと循環機能に負担がかかり、不整脈・高血圧・心不全・糖尿病などの病気が引き起こされることがあります。



    中医学によるいびきの対策は?


    鼻や咽喉の器質的な障害についての対応は難しいですが、花粉症などのアレルギー性鼻炎、鼻ポリープ、蓄膿症など鼻詰まりを起こしている場合や、肥満の場合は漢方が対応可能な場合があります。ここでは肥満のタイプについて詳細ご紹介します。

    痰湿(たんしつ・体内の病理産物が原因)タイプ


    風邪ややストレスなどにより体内に熱が生じ、体内の水分が凝縮されて痰となり、肺や鼻を塞ぎ、睡眠時に呼吸がスムーズに行かなくなり、いびきが生じます。

    [主な症状」
    体が重い
    ・手足が重だるい
    ・顔や手足の浮腫(むく)み
    ・吐き気やめまい
    ・のどや肺に痰がたまりやすい
    ・鼻づまり、黄色い鼻水
    ・舌に苔がべったりついている など

    [漢方薬]
    勝湿顆粒(しょうしつかりゅう)、五行草茶(ごぎょうそうちゃ)、三爽茶 (さんそうちゃ)など


    [養生法]
    ・食欲旺盛な場合は食べ過ぎ・早食いに注意を
    ・脂っこいもの、冷たいもの、甘いものを控えた食事を
    ・積極的な運動を行い、汗をかいて体にたまった余分な水分や老廃物を積極的に排出しましょう

    脾虚痰湿(ひきょたんしつ・エネルギー不足が原因)タイプ


    五臓六腑の脾は「生痰の源」、肺は「貯痰の器」と言います。脾胃(消化器系)の機能が低下すると体内に水分が溜まり、上に上がって鼻や肺を塞いでしまいます。そのことにより睡眠時に呼吸がスムーズに行かなくなり、いびきが生じます。エネルギー不足のために、疲れやすく、また、体力・筋力がつかないために新陳代謝が低下しがちに。あまり食べていないのに太り易くもなります。

    [主な症状]
    ・体が重怠い
    ・動きが緩慢
    ・疲れやすい
    ・息切れしやすい
    ・風邪をひきやすい
    ・鼻づまり、鼻水(透明)
    ・軟便気味
    ・舌に歯の痕がある など

    [漢方薬]
    補中丸(ほちゅうがん)、衛益顆粒(えいえきかりゅう)、麦味参顆粒(ばくみさんかりゅう)、十全大補湯(じゅうぜんだいほとう)、小建中湯(しょうけんちゅうとう)、人参養栄湯(にんじんようえいとう)、西洋人参(せいようにんじん) など



    [養生法]
    ・バランスのよい食事を
    ・よく噛んで食べすぎないように心がける
    ・過労を避け、休息や睡眠を十分にとる
    ・早寝早起き(気の消耗を防ぎ、気の生成を助ける)
    ・自然の中でのウォーキングや軽い運動を行いましょう

    いびきでお悩みの方へ


    いびきはご本人の健康だけでなく、パートナーや家族の睡眠にも影響をあたえてしまうこともあります。ご自身と家族の健康のためにも、関係を良好に保つためにも(笑)、いびきの症状の改善を目指したいですね。今回ご紹介した2つのタイプの他にも、いびきに至る様々なタイプが存在します。
    いびきのお悩み、どうぞイスクラ薬局までお気軽にお問い合わせくださいね♡
    監修
    佐藤薫
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    上海外国語大学留学中に中医薬膳に出会い、帰国後北京中医薬大学日本校に入学。中医薬膳専科で中医薬膳学、中医中薬専攻科で中医学を学ぶ。現在、イスクラ薬局日本橋店での漢方相談のみならず、日本中医食養学会講師、北京中医薬大学日本校で中医中薬専攻科での通訳を務める。体の基礎を作る食事からしっかり指導できる学会認定不妊カウンセラー。

    「食養生は、中医養生法の礎となるものです。漢方同様、お一人お一人の体質体調に合った食養生法をご提案します。」

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